和田幸三展 ─ 存在の根源を探る・重力の量子化は─

11月13日(月)-11月18日(土)

11:30~19:00※最終日は17時まで

造形の基礎を学んで存在の根源にこだわるようになりました。存在の根源は138億年前の宇宙の誕生にあると考えています。ビッグバン以前、インフレーション以前、時間が生まれる直前と直後、宇宙が10-35m程度の大きさで無から有にポッと現れた瞬間など、宇宙誕生には強く興味を惹かれます。太陽や地球の誕生のプロセスは8割方分かっていますが、宇宙の誕生となると時間、空間、物質、エネルギーが一挙に生じるわけですから、次元が全く違ってきます。重力が量子化され、重力量子論が完成されればある程度の説明がつくはずですが、まだまだ時間がかかりそうです。

 重力量子論では方程式で研究成果を語りますが、平面造形でそれを表現するとどうなるのか。一歩踏み出してみたら、普遍性を持つ豊かで深い命題であることに気付かされました。視覚的再現描写とは無縁ですから、自由にイメージを広げることが出来、それが多様な表現に繋がります。  平面造形の基礎である形、空間、質感を意識して、紙に鉛筆という単純明快なメチエで、見て頂くと言うより、感じて頂けるような作品を創ってゆきたいと思っています。

武蔵野美術大学版画院一展

202310月 30日(月)-11月4日(土)※日曜休廊、祝日開廊

11:30~19:00※最終日17:00まで

 art space kimura ASK?(2F)、ASK?P(B1F)

作家 エン ハンギョク/キム リヨン/桑原 佳子/サイ ウヒョウ/シモダ アスカ/曽我 祉琉/田中 千里/チョウ ウリン/永島 実緒/朴 愛里/道又 蒼彩/山田 笑歌

武蔵野美術大学大学院 版画コース一 年の12人によるグループ展です。

私たちは同じ時間、空間を共有しながらも各々が各々の世界で制作をしており確立した個々として対等に関係を築いてきました。この展覧会は確立した個々が互いを打ち消しあうことなくひとつの空間を共有する、言わば制作環境の再現とも言えるのです。お互いを尊重しつつも決してひとまとまりになることのできない私たちによる、様々な展開の版画作品やブックアート等を展示します。是非ご高覧いただければ幸いです。

「私の線・AI の描画」人工知能画家・静 14 号展

10月23日(月)-10月28日(土)

11:30~19:00※最終日17時まで

作家 迎山和司

 art space kimura ASK?P (B1F)

《生成された例(飼い猫のルルとミミ)》

「最近のAIによって描かれた絵を自分の作品だと主張する行為をどう思いますか?」

先日、学生に問いかけられた質問です。

近年、AIによってプロンプトだけで生成した絵を自分の著作ということに議論が起きているようです。

私自身はそのような人たちには興味をもっていません。

しかし、学生に答えるために最近の私のやっている絵をみせてこういいました。

「これらは私の絵を学んだAIが描いた絵です」

「これらの絵の線は確かに私の線だと思う。でも私はこうは描かない。

私の線なのに私の予想を超えた絵が出てくる。これはとてもおもしろい」

私はこう続けました。

「だから、私はむしろこの技術のおかげでよりたくさん絵を描くようになった。

今は毎晩描いている。どんな絵ができるか楽しみだから」

私はさらにこう続けました。

「とはいえ、絵も含めた創作は、描く側だけでなく観客もいるから成り立つ」

「そして観客は創作に対する生半可な行為を容赦なく見抜く」

「その観客の鋭い目を意識していればこだわるべきはそこではないとわかるだろうね。

結局、表現は野蛮で残酷なものだよ(だから美しくもある)」

これが私の答えです。

人工知能画家・静(しずか)は自律的に絵を描くコンピュータ・プログラムです。静は 2000年より制作を開始し、様々な変遷を経て現在は 14 号です。かつては大量の絵から特徴抽出してルールをつくり一枚の絵を作っていました。そしてここ数年はマンガを対象にしています。マンガの自動生成は現在も継続していますが、今回はマンガ AI の展示はお休みして、画像生成 AIの可能性に注目し、再び一枚の絵を展示することにしました。
今回の展示は、私(迎山)の線と私の記憶(これまで撮りためた写真)を学習した AI が描いた絵です。モチーフは私と暮らしている猫たちなどです。また、展示が訪れた人に楽しんでだくために、似顔絵を生成するデモも展示する予定です。
静の制作目的はヒトの創作行為の本質を知ることです。学習型モデルの AI を用いて、コンピュータとヒトを対比させると、ヒトの創作行為をコンピュータで置き換えられる部分と置き換えられない部分が明確になります。この違いを考察することは、ヒトの創作行為の本質を知ることにつながります。
今回出来上がった絵を眺めると、これらは確かに私の線であることは違いないと思いました。
しかし、同時に私はこのように描かないとも思いました。私の線であるにも関わらず、私ではない「何か」が描いた絵を目の当たりにすることはとても不思議な気分になります。
このように私にとって人工知能画家は、ヒトの認知と表象の哲学的探求であって、ヒトを超える創作機械を作る事ではありません。そして、このような展示が訪れた人の知的好奇心を刺激する事につながればよいと考えます。

■略     歴
公立はこだて未来大学システム情報科学部情報アーキテクチャ学科 教授
1968 年 兵庫県神戸市生まれ
1998 年 カリフォルニア大学サンディエゴ校芸術電算研究所客員芸術家
2000 年 プリ・アルス・エレクトロニカ 2000 ネット部門 入賞
2001 年 Siggraph2001 アートギャラリー 選出
2002 年 第 10 回フィンランド人工知能学会全国大会 論文採択および口頭発表
2008 年 ISEA2008 口頭発表 (シンガポール)
2011 年 FILE2011 選出 (サンパウロ/ブラジル)
2013 年 SiggraphAsia2013 アートギャラリー 選出 (香港)
2016 年 パリ東大学マルヌ=ラ=ヴァレ校 IMAC 招待講師
2020 年 手塚治虫 AI プロジェクト TEZUKA2020 参加
2022 年 池袋アートギャザリング公募展漫喜利部門入選(奨励賞)
2022 年 個展「人工知能画家・静 12 号」 (Art Space Kimura ASK?P)

本展覧会の AI モデルは StableDiffusion1.4 モデルからを生成しました。
このモデルのライセンスは The CreativeML OpenRAIL M license です。
本モデルおよび展示もこのライセンスを遵守します。
https://huggingface.co/CompVis/stable-diffusion-v1-4 

萩原朔美展「70’s Experiments」

T3 PHOTO FESTIVAL TOKYO 2023企画展

主催/一般社団法人TOKYO INSTITUTE of PHOTOGRAPHY

10月17(火)-10/28(土)※日曜休廊

11:30~19:00※最終日17時まで

入場料:無料

出展作家:萩原朔美

協力:art space kimura ASK?

■特別上映会:山崎博作品集+《山崎博の海》上映&トーク

日時:10月21日(土)14:15~16:05(予定)

会場:国立映画アーカイブ B1F 小ホール

上映内容

萩原朔美氏映像作品: 私映画《山崎博の海》(2019)

山崎博氏映像作品:《Heliography》(1979)、《観測概念 Observation》(1975)、《Vision take 1》(1974)、《MOTION》(1980)

*シングルチャンネル・ヴィデオ(オリジナルは16mmフィルム)

登壇者:萩原朔美、石田哲朗

共催:国立映画アーカイブ

協力:東京都写真美術館

KANABIあ・そ・び隊大展覧会

10月2日(月)-10月14日(土)※10月8日(日)は開廊

(10月2日(月)17:00よりオープニングパーティーを行います。)

11:30~19:00※最終日は16時まで

KANABIあ・そ・び隊とは、金沢美術工芸大学を卒業したかつての少年少女が、あの頃の

情熱をそのままに歩いて、蕎麦を食べて、ビールを飲んで、そして大いに喋りまくる。

好奇心と遊び心を持ち続けて10年目に投入した集団です。

佐藤瞭太郎個展 TRUE TO THE GAME

9月 16日(土)-9月28日(木)※日曜休廊11:30~19:30

 art space kimura ASK?P (B1F)

art space kimura ASK? P では、2023年9月16日(土)~9月28日(木)まで佐藤瞭太郎による個展「TRUE TO THE GAME」を開催いたします。佐藤はインターネット上で流通しているデータを収集し、それらを文学や映画的な想像力によって編み直す映像作品を手がけてきました。今回の展覧会では、さまざまなデジタルイメージの制作において背景として使用される素材データに着目した新作映像《TRUE TO THE GAME》(2023)を発表いたします。

 佐藤の作品は、インターネットから収集した「Asset アセット」と呼ばれるデータをもとに構成されています。「アセット」とはデジタルコンテンツを制作する際に使用される素材データの総称であり、映画で言うところの小道具や俳優にあたります。彼らはコンテンツを生産するために必要とされる労働者であり、そして字義通りの「資産」といえます。

 佐藤は、これら「アセット」たちが終わりなきイメージの生産と流通へと巻き込まれていく姿を描いていきます。それは、なおも新しいもののためにつぎ込まれ、流通する資産としてのイメージを捉える試みでもあります。

 映画をはじめとしたさまざまなイメージを素材として引用するような佐藤の作品は、私たちが持つ文化を複製し、そこに内面化された労働やイデオロギー、そして資本主義の姿を照射しうるかもしれません。あらゆるものが交換可能な資本となり、素材として変形させられていく今日のインターネットにおいてどのような表現が可能なのか、ご高覧いただければ幸いです。

 

略歴

1999年生まれ

2021年筑波大学芸術専門学群構成専攻 卒業

2023年東京藝術大学大学院映像研究科メディア映像専攻 修了

主な展覧会に、個展「Exercise For Drifting」theca(コ本や honkbooks) (2022、東京)、「多層世界とリアリティのよりどころ」NTT インターコミュニケーション・センター[ICC](2022、東京)、「ANTEROOM Transmission vol.1 – 変容する社会の肖像」HOTEL ANTEROOM KYOTO(2021、京都)など。

 


クリヨウジのユーモアセンス展

9月6日(水)~9月23日(土)※日曜休廊 

(ご好評につき開催期間延長となりました。)

11:30-19:00※最終日17:00まで

art space kimura ASK? (2F)

久里洋二の70年に及ぶ画業で描き狂った“線”の集大成を展示します

雑誌カットをメインに、挿絵、漫画、絵画、アニメーションにおける線画の数々を御覧ください。

過去・近年と最新の作品(未発表を含む)をお楽しみいただけます。

※作品の展示販売と併せてクリヨウジグッズの販売も行います。

初日9/6(水)14:30~より作家在廊予定です。

たくさんの方にお越しいただきありがとうございました。次回は16(土)15:00~頃在廊予定です。

その他日程はギャラリー、クリ工房SNSで随時お知らせします。

クリ工房スタッフが連日在廊致します。

 

 


ススムサワダ「Perceive」

2023年8月29日(火)─9月2日(土)※日曜休廊

11:30 – 19:00 ※最終日17:00まで

art space kimura ASK? (2F)

本展示はストロークやシェイプを用いて、文字を描写することなく、観客に文字を認識させる試みです。

デジタル化の浸透により、私たちは日常生活で文字を書く機会が減少してきました。代わりに、文字を入力することが一般的となり、書く行為が失われつつあると感じています。

私の作品形態は、この「書く行為の衰退」という背景に対して、新たな視覚的表現を提供することを意図しています。文字を書かずに文字を知覚させる手法は、観客に対して新奇なアプローチをもたらすのと同時に、直感的に作品と対話させる可能性を秘めています。

「001」803×530mm 2023年

 


ASK?映像祭2023

映像祭は前期(PART1)と後期(PART2)の二部構成となります。

PART1:2022年度受賞者作家展

2023年7月24日(月) ~ 7月29日(土)※日曜休廊

open : 11:30~19:00

会場 : art speace kimura ASK?(2F) & ASK℗(B1F)

昨年度(2022年)の受賞作家による展示を行います。

2F:2022大賞 川畑那奈個展

B1F:2022年受賞者グループ展

詳細はこちらより

 

PART2:2023年度受賞者作家展

2023年8月3日(木) ~ 8月5日(土)※日曜休廊

13:00~19:00※開廊は11:30よりしておりますが、上映は13:00からとなります

会場 : art speace kimura ASK?(2F)

今年度(2023年)の受賞作家による作品上映を行います。

Aプログラム・Bプログラムに作品を分けての上映となりますのでご注意ください。

詳細はこちらより

ASK?映像祭2023コンペティション審査結果

総評:西村/木邑

※大賞に関しまして久里洋二氏は該当なしとされました。

※以下敬称略

大賞

まちだりな「ニンジンは待ってくれない」

久里洋二賞

石塚瑛介「ever ReDreamer」

西村智弘賞

劉 明承「ストロー」

ASK?賞

キム・ハケン「WHITE PHONE CALL」

入選

増山透「Parking Area」

王 俊捷「よだか」

新海大吾「ぼくがこわい黒いもの」

許願「Sewing Love」

倉澤紘己「えんそくだったひ」

はるおさき「いずみのこえ」

大澤由佳「ESOTERICISM」

大澤由佳「Traum ArbeIt」

池田夏乃「はなくそうるめいと」

KUWA「ゾウのかたち」

大澤慶彦「私生の殻」

石川真衣「肉にまつわる日常の話」

武馬由季「まとわりつきやがって」

管野彩奈「YUMEMUCHU」

石帆「Lullaby」

朝倉小冬深「STILL LIFE」

片山風花「Door」

脇屋花歩「Caresse」

受賞された皆様、おめでとうございます!!

映像祭日程についてはこちらからご確認下さい