藤井孝次朗・和田幸三 双生展

2020年11月16日(月) ~ 11月21日(土)

open : 11:30~19:00 ( 最終日は17:00まで・日曜休廊 )

会場 : art speace kimura ASK?(2F)

宇宙そのもの及びその中に存在する全ての物質や生命体の持つエネルギーの根源をイメージし、独自の表現で平面造型活動に精進している有彩色アクリル画の藤井孝次朗と無彩色鉛筆画の和田幸三がぶつかり合う展覧会が開催される。

 二人に共通しているのは単純化、空間意識、質感表現、異なるのは色使い。但し、表層的な有彩と無彩の違いと言う訳ではない。

 素描とタブローの間にグリザイユと言うプロセスがあることを2人ともルネサンスのディセーニョ(disegno : デザインやデッサンの原語)の概念を学び、咀嚼し、自分なりに昇華させているから、藤井作品は空間、質感表現の土台の上に色を載せて色彩効果を一層際立たせることができ、和田作品は色を吸収し作品の裏側に収納して、色彩を見せるのではなく感じさせるように持ってくることが可能となっている。平面造型を深く追求しているからこそのそれぞれの表現である。

 ここart space kimura ASK?の空間は全ての作品を十分な引きを取って見る事が出来る素晴らしいバランスを持っている。この展覧会では1点ずつ交互に作品を置き、ぶつけ合う展示を採用して会場全体の緊張感をより高め、新鮮で活気に溢れる宇宙を創り上げようとしている。「双生展」と題したのもそこから来ている。

 2人の個性がぶつかり合う所、共鳴し合う所、様々な要素が重なり合い、知的好奇心を十分に満たして頂ける展覧会になっている。

    

    

略歴

藤井孝次朗 <ふじい こうじろう>

  • 1937年 香川県琴平町生まれ          
  • 1960年 多摩美術大学油画科卒業
  • 1975年 行動美術協会会員推挙

<主な個展>

  • 1960 銀座 文芸春秋画廊
  • 1960,63 新宿 新宿風月堂
  • 1965,80,83 高松 宮武画廊
  • 1981 銀座 若井画廊
  • 1988,91,94,98,2005,07 銀座 ギャラリーモテキ
  • 1993,97,2001,05 銀座 ゆう画廊
  • 1999,2002,09,12,16,18 三鷹 ぎゃらりー由芽
  • 2014 東京都美術館

<主なグループ展>

  • 1958年より行動美術展を中心に出品 読売アンデパンダン、四国現代美術展
  • ねりまの美術、1989,94平面とイメージの魅惑、他多数

<パブリックコレクション>

  • 明治大学学生会館壁画、琴平町立ギャラリー、香川短期大学、琴平町文化会館

    

和田幸三 <わだ こうぞう>

  • 1948年 神奈川県横浜市生まれ

〈主な個展〉

  • 1971,72,73 日本橋 アートプラザ
  • 1977,79,80,81,82,83,84,85,92 銀座シロタ画廊
  • 1994,99 銀座 ギャラリーセンターポイント
  • 2001,03,05,07 銀座 Oギャラリー
  • 2008 京橋 かねこ・あーとギャラリー
  • 2011  銀座 ナミキギャラリー
  • 2013,15,17 京橋 ギャラリー檜
  • 2019  京橋 art space kimura ASK?

<主なコラボレーション>   

  • 2015,17,19 横浜 JAZZ IS に於いて Jazz Pianist佐藤允彦氏と音と平面のコラボ
  • 2018  京橋 art space kimura ASK? 石川忠一画伯と二人展
  • 2020  新宿 Pit Innに於いて Pianist 佐藤允彦氏、Bassist 坂井紅介氏とコラボ

青木飴色「観察日記」

2020年11月9日(月) ~ 21月日(土) ※日曜休廊

open : 11:30~19:00 (最終日含め19:00まで)

会場 : ASK?Ⓟ(B1F)

絵や詩、ガラス等で不思議な物語のような作品を作っている青木飴色。作品を作りながらこの世の観察を続けている。近年では作品制作と並行して大学の理系研究室にて物質の研究協力にも参加し物質の観察も行なっている。今回の個展「観察日記」では日々の観察結果を作品として展示する。

【展覧会の概要】

ガラス等を素材とした立体作品、絵画、詩の展示、販売。グッズ販売。

『青の記憶』 2020 105×100×40(mm)

略歴

青木飴色 Aoki Ameiro

  • 1987年 福島県南相馬市生まれ
  • 2019年 東北学院大学文学部英文学科卒業
  • 2017年 東京ガラス工芸研究所応用科修了
  • ​2019年 東京藝術大学大学院美術研究科工芸専攻修士課程修了

【主な活動歴】

  • 2018年 「僕たちの光学」遊工房アートスペース/東京
  • 2018年 「Tokyo Geidai Art Book Fair 2018」東京藝術大学附属図書館新館/東京
  • 2018年 「東京藝大 in 銀茶会」銀座・伊東屋/東京
  • 2018年 「東京藝大ガラス造形研究室×AGCコラボレーション企画第二期展示“夢”」東京藝術大学大学会館/東京
  • 2018年 「富山ガラス大賞展2018」富山市ガラス美術館/富山
  • 2018年 「第13回藝大アートプラザ大賞展」東京藝術大学アートプラザ/東京
  • 2019年 「第67回東京藝術大学卒業・修了作品展」東京藝術大学大学美術館/東京
  • 2019年 「mother2-平成の聖母子像」gallery fu/神奈川
  • 2019年 「gift + Green Box」gallery fu/神奈川
  • 2020年 「記憶の交換」gallery fu/神奈川
  • 2020年 「藝大の猫展2020」/東京藝術大学アートプラザ/東京

Twitter:@aoki_ameiro

Facebook: https://facebook.com/aoki.ameiro

Instagram: aoki_ameiro

E-mail : aoki.ameiro@gmail.com

Website: https://aokiameiro.wixsite.com/mysite

伊原 乙彰展―描き続けるということⅤ―

2020年11月9日(月) ~ 11月14日(土)

open : 11:30~19:00 ( 最終日は17:00まで・日曜休廊 )

会場 : art speace kimura ASK?(2F)

作家在廊日:9日・14日 13:00~17:00

<20P-30> 810×810mm アクリル.パルプ.紙 2020年 

個展だけでの発表を続けて20年余り、多様性の中で描き続けることで、ひとつの方向が見出せるに違いないとこのところほぼ毎年個展を続けている。

 毎回混沌とした中から1年間描き続けることで、ひとつのまとまりある世界ができる。

また次に重なり合いながら新しい仕事を始める。この繰り返し、継続される無意識の中で、何か私ならでのものが作られていくのではないか、不完全の連続だが先では仕事をしなければ目に見える結果は出て来ない。重複の継続が少しずつ次の仕事のきっかけをもたらしてくれるに違いないと描き続けている。                           

伊原乙彰   2020年 9月

Art space kimura ASK?では、今年で8回目の個展。毎年あたらしい視点による作品を発表し、アーティストとして作品を残す意義の原点を常に意識し続ける。過去の作品も含め、20点程度展示。

略歴

伊原 乙彰

  • 1930年    東京に生まれる
  • 1953年    東京芸術大学油絵科卒業
  • 1955年    渡仏
  • 1957-63年 パリで制作 グループ展などで作品発表
  • ギャラリー山口 (1998年,99年,01年,02年,04年,06年,08年)
  • art space kimura ASK? (2010年,12年,14年,16年,17年,18年,19年)
  • その他   グループ展等

世界魔法使い画譜 ー三村晴子原画展ー

2020年1月13日(月) ~ 1月18日(土)

open : 11:30~19:00 ( 最終日は17:00まで・日曜休廊 )

会場 : art speace kimura ASK?(2F)

21c   約400×500㎜    紙、黒インク、岩絵具

国書刊行会より出版の魔法使いをテーマとした『世界魔法使い画譜』(2019年12月発行予定)の原画展。アーサー王伝説で有名な魔法使いマーリン、ロシアの民話に残る恐ろしい魔女バーバ・ヤーガ、ハイチのブードゥー教に伝わる死神バロン・サムディ、フィンランドの神話に語り継がれる賢者ワイナミョイネンなど…。世界中の神話や伝説、伝承、物語の中で紡がれてきた魅惑の”魔法使い”たち。小さな頃から、ファンタジーをものづくりの原動力としてきたという幻想挿絵画家の三村晴子が、古今東西48名の”魔法使い”たちを厳選し、美しく詩的なイラストで蘇らせました。

 

略歴

 三村晴子 Haruko Mimura

  • 1985年、東京に生まれる。
  • 2010年より、挿絵画家としての活動を始める。
  • 2012年、個展『ほんものの魔法使』をgallery DAZZLEにて開催。装画、挿絵の仕事に、『昔むかしの物語』(イワナ・ブルリッチ=マジュラニッチ著/富山房インターナショナル)、『いちばんわかりやすいインド神話』(天竺奇譚著/実業之日本社)など。著書に、『幻想世界の万華鏡ぬりえ マンダラコロリアージュ』(成美堂出版)。他に、無印良品の映像広告、HYDE主宰ライブのステージデザインにも携わる。

HP: www.harukomimura.com/

中村美津穂 個展 Between seeing

2020年9月14日(月) ~ 9月19日(土)

open : 11:30~19:00 (最終日は17:00まで)

会場 : ASK?Ⓟ(B1F)

  

  

私の制作の発端は「私は何を見ているのか」というところから来ています。

 例えばあるものやことを見るその時、私はきっと見えているはずであるのに見えていないような感覚になることが時々あります。私がある対象を見るその瞬間、私と対峙しているものとの間には言葉ではあらわせない何かが存在している気がします。見るとの間にある何か、その何かには私達の見るという行為にとって大事なものが含まれていると私は感じています。私はそれを探り近付き、とらえるために制作を続けています。

見るとはどういうことなのか、本当にみるべきものは見えているのか。今回はその一連の制作の作品群を展示しています。

Between someone No.3  スクリーンプリント、アクリル板   2019.9

  

略歴

中村 美津穂  Nakamura Mizuho

  • 1994 東京都生まれ。
  • 2016 明星大学造形芸術学部造形芸術学科絵画コース 卒業

個展

  • 2020 「Between seeing」art space kimura ASK?P
  • 2018 「見ることについて」ギャルリー東京ユマニテ

グループ展

  • 2019 「Charisma vol.3」 渋谷NOSORG
  •     「135 旧・武蔵野美術学園 造形芸術科研究室展」 ギャルリー志門
  • 2018 高橋萌×中村美津穂 2人展「人間の場面」 MITSUBA kousakusyo SPACE
  •      「135 旧・武蔵野美術学園 造形芸術科研究室展」 ギャルリー志門
  • 2017 「月刊美術主催 美術新人賞デビュー2017 入選作品展」 ギャラリー和田
  • 2016 「平成27年度明星大学造形芸術学部造形芸術学科 卒業・修了制作展」 明星大学

受賞

  • 2016 月刊美術主催 美術新人賞デビュー2017 [入選]

ASK?映像祭2020コンペティション審査結果

ASK?映像祭2020コンペティション審査結果

(以下敬称略)

大賞: 西尾秋乃 【escape】

久里洋二賞:瀬尾宙【anipulatio】

西村智弘賞:川上喜朗【蛍火の身ごもり】

ASK?賞:川畑那奈【ONE WORLD】

入選

中村匠吾【COMET】

村岡由梨【透明な世界】

平松悠【ひ なんて、なくなってしまえ】

北林豪 【My self】

くりたもね 【ブラジャーねこ】

門井建 【瓢亭】

村田香織 【わたしたちの家】

受賞された皆様、おめでとうございます!
たくさんのご応募ありがとうございました

ASK?映像祭2020

●9月7日更新 総評はこちら

●たくさんのご応募ありがとうございました。審査結果はこちら

会期

2020年8月31日(月) ~ 9月5日(土)

open : 11:30~19:00 ( 最終日は17:00まで )

  

会場 (二か所同時開催となります)

art speace kimura ASK?(2F) :2020年入賞者作品上映会

ASKP(B1F):2019年入賞作品ループ上映・展示会

2020入賞・入選作品上映順(全12作品/約75分)

村田香織『わたしたちの家』
門井建『瓢亭』
くりたもね『ブラジャーねこ』
北林豪『My self』
平林悠『ひなんて、なくなってしまえ!』
村岡由梨『透明な世界』
中村匠吾『COMET』
川畑那奈『ONE WORLD』ASK賞
川上喜朗『蛍火の身ごもり』西村賞
瀬尾宙『anipulatio』久里賞
西尾秋乃『escape』2020大賞
倉橋知也『Thorough the Hill』2019大賞

ループ上映となります

  

皆さまのご来場お待ちしております。

『 Sense of Wonder ー 佐藤舞梨萌 』展

2020年3月16日(月) ~ 3月26日(木)までに変更になりました。

open : 11:30~19:00 ( 最終日は17:00まで・日曜休廊 )

※3/20(金)は祝日のため休廊

※新型コロナウイルスの感染症 自粛要請に基づき 26日(木)にて展覧会を終了いたしました。

蝶の軌跡
2019-2020年 727×606mm Oil on canvas
(c)SATOU Marimo

この度、art space Kimura ASK?にて、画家 佐藤舞梨萌の個展を開催致します。

2017年の個展以来、ASK?での佐藤の個展は3年振りとなります。

佐藤舞梨萌は2007年の初個展以降、花の咲く場所に出向き、自然と触れ合うことで得たインスピレーションを基に、一貫して“ 理想の心象風景 ”と呼べるような、ナイーブな風景画を描いてきました。初期の具象画で既に、ロマン主義絵画の流れにある、超自然的な世界観を見出すことができますが、その後は自然のうちに存在する生命の神秘が、色彩と筆致により表出したかのような、感情的で、抽象的な表現へと変化してきました。

「目をみはるのは風景の美しさで、色彩は人間の心、そして魂の輝きに続く道として考えています。」と語る佐藤の近作では、その色彩は勢いのある筆致と共に自律し、自在に画面上で乱舞しているかのようです。

3.11以後、自然の脅威にさらされ、むき出しの日本の風景を目の前にして、佐藤はその混乱のなかに、ある種の「センス オブ ワンダー(新たなる認識)」を見出そうとしているのかもしれません。何かを呼び戻すために、色彩とマチエールを伴った画家の身ぶりが立ち現れるとき、その表現の奥に潜む、時代精神の感情を読み取ることができるのではないでしょうか。

本展に展示される絵画は、「Sense of Wonder」をテーマに制作した、すべて新作の油絵になります。100号を含む、大小15〜20点の展示を予定しています。

改めて絵画への機運が高まる現在、佐藤の絵画への身ぶりは、今日の“ 可能性の絵画 ”を問う、貴重な個展になるのではないかと思います。是非ご高覧下さい。

⚫テキスト: 倉林 靖(美術評論家)

⚫企画: 仲世古佳伸(NAKASEKO ART) 

略歴

佐藤舞梨萌  Marimo SATOU

埼玉県在住                                                                                                  2005年 講談社フェーマススクールズ卒業


〈個展〉

  • 2007年 再生 /andzone, 東京
  • 2008年 光の場所 /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京 
  • 2009年 太陽の夢 /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
  • 2010年 月の詩 /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
  • 2011年 麗らかな春の日に /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
  • 2012年 エメラルドの風 /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京 
  • 2013年 降り続ける生命 /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
  • 2014年 ホシノマタタキ /gallery 福果 , 東京  
  • 2015年 追いかけた夢 /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
  • 2016年 サクラ・テオリア /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京  
  • 2017年 BLOOM /art space kimura ASK? , 東京 


〈主なグループ展〉
2016年 「花 ドルチェ 問い/」/Gallery MARUHI(主催) , 東京 ゲストキュレーター : 仲世古佳伸  参加作家:佐藤舞梨萌、高橋大輔、中里伸也 
2019年 西村智弘キュレーション「昇華のモルフォロジー 佐藤舞梨萌/山口真和」 /KOMAGOME1-14 cas,東京 企画:仲世古佳伸 協力:O JUN 他、グループ展多数

〈文献〉

  • 2014年 個展「ホシノマタタキ」作品集『途の思想』O JUN
  • 2016年 『花 ドルチェ 問い/」リーフレット『マチエールに、投げ込まれた、問い』仲世古佳伸
  • 2017年 個展「BLOOM」パンフレット『色彩とマチエールのシンボリズム』西村智弘
  • 2019年 「昇華のモルフォロジー 佐藤舞梨萌/山口真和」パンフレット『イメージの成立する場所』西村智弘
  • 受賞歴
  • 2010年 第23回上野の森美術館 日本の自然を描く展 入選
  • 2011年 The Artcomplex Center of Tokyo  ACTアート大賞展 佳作
  • 2012年 The Artcomplex Center of Tokyo  ACTアート大賞展 審査員特別奨励賞

企画者プロフィール

仲世古佳伸 NAKASEKO Keishin

1955年三重県生まれ。1980年大阪芸術計画学科卒業後、(株)五十嵐威暢デザイン事務所を経て1991年ナカセコアートを設立。展覧会のキュレーション、構成、デザインディレクション、テキストの執筆をはじめ、マルチプルアートの商品企画など、多面的な表現活動を行う。

1995年から2000年まで、東京青山のアートイベント『モルフェ』の総合ディレクターを務め、都市型アートイベントにおける先駆的なキュレーションを実施する。2010年『ジャラパゴス展』(TDW特設会場)、2011年『ジパング展』(髙島屋/日本橋・大阪・京都)、『TARO LOVE展ー岡本太郎と14人の遺伝子』(西武渋谷店特設会場)2013年『Wonderful My Artー高橋コレクションの作家達展』(河口湖美術館/山梨)、2017年『池田学展The Penー凝縮の宇宙』(佐賀県立美術館・日本橋髙島屋)、2019年〜2020年『数寄景/NEW VIEW展』(阪急うめだギャラリー・三菱地所アルティアム・福岡三越・日本橋三越)等の展覧会をディレクションする。