KAO’RU Exhibition 16  A.マルキニとボフィーカ モゼッティ家の至宝 A. Marchini & Boficca -Collection of the Mosetti Family-


2021年12月20日(月)~12月26日(日)

open : 11:30~19:00

会場 : art speace kimura ASK?(2F)

 

イタリアの名門モゼッティ家所蔵、「マルキニ回想録」・「ボフィーカ植物図」を中心に

Mosetti家が蒐集してきた数々のコレクションを紹介する。 ボフィーカの世界で生きる

異形の生物・植物の姿から心の奥底に潜む自然への畏敬の念の再認識を促す。

  

展示作品の詳細

その場にあるものをそのまま撮影するのではなく、「自然が作り上げた造形と人工物との融合」をテーマに、数種の花々と、リボン・和紙を組み合わせ自然と調和して暮らす「ボフィーカ」という国と、その国を紹介する書物「マルキニ回想録」という世界観を構築し創作度の高い写真作品を撮影。私達の心の奥底に潜む、自然への畏敬の念の再認識を促す。

作品制作手法

デジタル・アーカイバル・プリントに金箔を特殊方法によって吸着することで、写真のイメージから脱却した作品として仕上げている。また、プリントのみではなく、近年確立してきた、ダイレクト昇華プリント技法を用いて、紙では不可能は大きさの大型布出力作品による空間アートで、自身の創造した世界観の表現を目指す。写真技法がベースではあるが新たな表現方法の可能性があることを示していきたい。

モゼッティ家コレクションより 「受け継がれる記憶」               
 マルキニ回想録ボフィーカ植物図より「The Tree Of Wish ‐願掛けの木‐」

【補足】

*マルキニ回想録 「Memoirs of Boficca 」

8世紀の著述家:アルベルト・マルキニ(Alberto Marchini)によって書かれた旅行記。

*ボフィーカ 「Boficca(bəfikə)」

マルキニ回想録の中に、ボフィーカ 「Boficca(bəfikə)」 という場所を訪れたという記述が残る。

回想録には、ボフィーカの植物や生活する人々の様子が多く書かれており、生き物と自然が調和して暮  

らす理想の国とされている。ただ、私達の住む世界とは様々な点で違いが見出され、ボフィーカは彼の夢の中に存在した世界なのか異世界へ空間を移動したのか、何処にあってどうやって行けたのか、今もまったく分かっていない。各地にボフィーカの事を指すのではないかと想像ができる伝説や神話を見聞きすることができるがその存在は未だ解明されていない。

モゼッティ家(Mosetti Family)

450年以上の歴史を誇るイタリアの名門。何代にも渡って蒐集した美術・骨董品の中でも特に秘蔵とされる書物「マルキニ回想録」のように、独特の所蔵品が多くその全貌は未だ不明。

  

  

■略歴:                                          

KAO’RU® (柴原  薫)

ホームページ : http//:www.kaorushibahara.com

  • 1967年名古屋生まれ
  • ニューヨークにて活動後、拠点を東京に移す。
  • 広告写真の他に花を中心とした植物・和紙・リボンを使った作品を制作。
  • 亀山トリエンナーレ2017・2022 / Minato Media museum 2021 / 第9回1000の小箱展 
  • 85・86・88国展写真部門 / 58回二科展写真部門 /日韓美術交流展

木村 瞳展「ある景色」

2021年12月13日(月)~12月18日(土) 

open : 11:30~19:00

会場 : ASKP(B1F)

家に籠りながら、頭の中に小さなイメージがポツポツと浮かんできた。 それを元に作品にした。 様々な行動が制限されている今だからこそ、これらは生まれてきたのかもしれない。


「無題」 2021年 紙、水彩

■略       歴

木村瞳 Hitomi Kimura

web: http://kimuhi.wixsite.com/hitomi-kimura     

  • 1987年 埼玉県生まれ
  • 2011年 日本大学大学院 造形芸術専攻 版画 修了
  • 2012年 イメージフォーラム映像研究所

[個展]

  • 2011年 「木村瞳 展」/ ギャラリーなつかb.p
  • 2012年 「私のあかいろ」/ ASK?P
  • 2014年 「おやすみのとき」/ ASK?P
  • 2016年 「M/M/M」/ ASK?P
  • 2018年 「やわらかな休息」/ ASK?P
  • 2020年 「ムーンライト、ムーンライト」/ ASK?P

 [グループ展・上映]

  • 2012年 Viewʼs view 小品展 / ギャラリーなつか クロスビュー
  • 2013年 落石計画 クロニクル2008-2015 / アートラボあいち
  • 2015年 調布映画祭 第18回ショートフィルム・コンペティション / 調布市文化会館たづくり 映像シアター 2016年 ワンダーシード2016 / トーキョーワンダーサイト渋谷
  • 調布映画祭 第19回ショートフィルム・コンペティション / 調布市せんがわ劇場   
  • ヤング・パースペクティブ2016 / イメージフォーラム 寺山修司
  • 2017年 落石計画 第10期 クロニクル 2008-2020 -痕跡と展開- / 旧落石無線送信局(現 池田良二スタジオ) 2019年 阿佐ヶ谷アートストリート国際芸術祭 地域アート展 / 阿佐ヶ谷区民センター 第五和室

 

井上 直展

2021年12月6日(月)~12月18日(土)

日曜日休廊 最終日17時まで

会場 : art speace kimura ASK?(2F)

「谷戸の蛍A」2020~2021年 サイズ130F(縦1620×横1940)

4年ぶりに個展をさせていただきます。この4年間、特に後半は世界中がコロナウィルスに翻弄された2年間でした。460万人以上の方が感染症で亡くなり、それは今も続いています。

「わたしは知っている。なぜ人びとが死者を土に埋め、そのうえに考えうるかぎりいちばん重く永続的なものである石をのせるのかを。そうしないと大気のなかに死者がみちあふれてしまうからだ。」(「儚い光」黒原敏行訳・早川書房)とアン・マイクルズは言いました。

数千年前のギリシャの遺跡は、そこに確かに存在した人々の痕跡を伝えてくれますが、死者の時間と現在の私たちの時間が交錯する風景があるのかもしれない、と思いました。

そして「時間的継起を風景へと展開することで、それだけよりよく、時間を見ることが、経験することが、把握することが、それに働きかけることができる。」(「晩年のスタイル」大橋洋一訳・岩波書店)とエドワード・サイードは述べています。ご覧になっていただければ幸いです。                 

 井上 直

略       歴

1982個展(ギャラリー 手、東京)
1983個展 (ギャラリー Q、東京)
1984個展 (ギャラリー Q、東京)
1986個展 (ギャラリー手、東京)
1990個展 (日辰画廊、東京)
1991第20回現代日本美術展
1992第21回現代日本美術展 賞候補
1993第22回現代日本美術展 個展 (日辰画廊、東京)
1994第23回現代日本美術展
1995第24回現代日本美術展 東京国立近代美術館賞
1996超女流展 (大川美術館、群馬)
1997第26回現代日本美術展 賞候補 個展 (日辰画廊、東京)
1998多摩秀作美術展 (青梅市立美術館) 第27回現代日本美術展
1999点から展へ ’99 (Space u、群馬) The Millennium Exhibition (Modern Art Gallery、ロサンジェルス)
2000International Water Media 2000 (Gallery of Contemporary Art、コロラドスプリングス) 銀賞
2001アート G. アースリング展 (有鄰館、群馬) 個展 (日辰画廊、東京)
2002多摩秀作美術展(青梅市立美術館、東京)
2004個展(アートスペース・キムラ ASK?、東京) ルタン選抜展 (るたん画廊、東京)
2005-6岡島弘子、水野るり子、相沢正一郎と共に長編同人詩誌「ヒポカンパス」に参加
2006ヒポカンパス詩画展(アートスペース・キムラ ASK?、東京)
2007“茶色の朝”展(ナノリウム、山梨)
2008個展(アートスペース・キムラ ASK?、東京) Art AsiaーMiami Art Fair(ギャラリーQ ブース)
2009Exhibition “The Clear Landscapeー透明な風景”(ギャラリーQ、東京) 個展(ギャラリー・ブロッケン、東京)
2010ゴールデン・コンペティション(O美術館、東京)
2011個展(アートスペース・キムラ ASK?、東京)
2013「二年後。自然と芸術、そしてレクイエム」(茨城県近代美術館、茨城) 「開館25周年記念大川美術館の軌跡」(大川美術館、群馬)
2014 2017 2019 2020個展(アートスペース・キムラ ASK?、東京) 個展(アートスペース・キムラ ASK?、東京) アートスペース・キムラ ASK?より画集「NAO INOUE」発刊 第23回岡本太郎現代芸術賞展 Face2020 (損保ジャパン日本興亜美術賞展)

Collection

1995東京国立近代美術館
2001大川美術館

大島由美子展 relief-oru-

 2021年11月29日(月)~ 12月4日(土)

open : 11:30~19:00 (最終日は17:00)

会場 : art speace kimura ASK?(2F)

線と面の方向性や動きを、

木材を組み立てレリーフや立体にすることで

探って行きたいと思っています。

■略          歴

大島由美子(Yumiko Oshima)

グループ展等

  • 第15回文化庁現代美術展
  • 春陽展(国立新美術館)
  • WORK展(銀座アートホール)
  • 日本興亜損保美術財団奨励賞展
  • CAF、N展(埼玉県立美術館)
  • QUARTETTO展(山脇ギャラリー)
  • KOREA,JAPAN Modern Art Festival,Global art in Korea(韓国)
  • The Works from Japan in Chiangmai展(タイ、チェンマイ大学)
  • Korea –Japan in Ursan(韓国)
  • Art Wave展(滋賀、仙台)
  • CAT展(相模原グリーンホール)
  • 多面体展(川崎市民ミュージアム)
  • アルメニア現代美術展(アルメニア)
  • コンパレゾン展(グランパレ、パリ)
  • 日韓合同展(韓国文化院、東京)
  • アートシャワー展(横浜市民ギャラリー)
  • ベストセレクション展〈東京都美術館〉、その他
  • メキシコ、グアナファト大学合流展

個展

  • ルナミ画廊(銀座)、村松画廊(銀座)、日辰画廊(銀座)、小野画廊(銀座)
  • 画廊るたん(銀座)、調布画廊(調布)、日仏会館エントランスホール(恵比寿)
  • ギャラリエモナリサ(パリ)、ギャラリーオカベ(銀座)
  • 壁面制作
  • ヘキストジャパン本社(赤坂)
  • 世田谷キャロットタワー(世田谷)
  • 関西外国語大学
  • ホテルオークラ
  • ザ、カハラホテル、横浜

クリヨウジ展

2021年11月22日(月)~11月27日(土)※11月23日(火)も開廊

open : 11:30~19:00

会場 : art speace kimura ASK?(2F)

久里洋二作品を多数展示

略  歴:

  • 1928 福井県生まれ
  • 1956 文化学院美術科卒業
  • 1958 第四回文芸春秋漫画賞受賞  二科展特選
  • 1962 アニメーションでヴェネチア映画祭サンマルコ獅子賞受賞
  •                       アヌシー国際アニメ映画祭特別審査員賞受賞
  • 1963 ヴェネチア映画祭2度目のサンマルコ獅子賞受賞
  • 1964 NTVで11PMに出演・18年間アニメを発表
  • 1967 ヴェネチア映画祭3度目のサンマルコ獅子賞受賞
  • 1977 ポーランド・クラカウ映画祭ドラゴンブロンズ賞受賞
  • 1982 紺授褒章受章
  • 1988 「久里洋二 スペース・コラージュ展」をパリ市立美術館で開催
  • 1992 紫綬褒章受章
  • 1993 アヌシー国際映画祭功労賞受賞
  • 1996 2度目の紺授褒章受章
  • 1998 ドイツ・シュツットガルトで、アニメ回顧展、個展開催
  • 1999 パリ市主催のアニメ映画祭に出席 講演と久里洋二アニメ特集を開催
  •      高知美術館で「久里洋二ワンダーランド探検隊」を結成し、
  •                       空想昆虫採集 空想昆虫展開催
  • 2000 多摩美術大学講堂で、「アニメーションで見る久里洋二の世界」を発表
  • 2003 福井県民賞受賞
  •      ファルマシア薬品のSCOPE表紙絵を36年間描き続け、本年6月をもって終了。
  •      436ヶ月、436点を描く
  •      銀座ヴィヴアンで、SCOPE表紙絵展開催
  • 2003~  art space kimura ASK? で個展
  • 2018 「クリヨウジの大冒険」を金津創作の森ア-トコアミュ-ジアムにて開催
  • 2019  「ユーモアてん。/SENSE OF HUMOR」出展
  • 主な出版物 「食前キキ一発 新潮社版」「神様のスケジュール 評伝社版」
  •                           「ニセ・ファーブル昆虫記 新潮社版」
  •       「どんじり いんなーとりっぷ社版」「人間動物園 美術出版社版」 
  •       「ゴキブリちゃん ARTBOXインターナショナル社」その他多

和田 幸三展─原始重力波─<宇宙誕生の特異点が消える>

2021年11月15日(月)~11月20日(土)

open : 11:30~19:00 ( ※最終日~17:00迄 )

会場:art space kimura ASK? (2F)

ご挨拶

平面は面白い。

 抽象平面表現は三次元物理から解放されているので、イメージを自由に広げ、深め、かつ遊びをも表現する事が可能です。

 描けると言う事は、何と自由か。ギュスターヴ・モローがドガに向かって「何故、目で見えるものしか描かないのか?」と問いかけた言葉は深い含蓄に溢れていると思っています。

 基礎としての素描は具象表現の為だけにあるのでは無く、抽象表現により多くの可能性を与えてくれていると感じています。

 豊かで深い表現を求め抽象平面造型の可能性を、「描く」というメチエで追求し続けていきたいと決意しています。

<平面造形作家 和田 幸三 わだこうぞう>

2021京橋 art space kimura ASK? 「原始重力波」  1230×2400mm

 

2020 京橋 art space kimura ASK? 「双生展」(藤井孝次朗画伯との2人展)1230×1710mm

存在の根源の核心に迫りたい。神の手を借りる必要はない、哲学も時代とのズレが如何とも為し難い、今は量子物理が面白い。

 宇宙は無から生まれたというビレンキンの説も、物質の最少単位はヒモであるとする超弦理論も面白い。宇宙は巨大なホログラムだと言うマルダセナの仮説に対する百武慶文氏による裏付け、ヒッグス粒子の発見、重力波やブラックホールの検出は素晴らしく刺激的である。量子重力理論は何時頃完成するのだろう。完成すれば宇宙の誕生も語る事が出来るはずである。

 物理では数式で表現するが、平面造形で表現するとどうなるか。挑戦を始めたらこれが面白い。視覚的再現描写とは全く縁がないから、発想を自由に広げ、表現もそれに応じて如何様にも変化させることができ、大いに遊べる。自由度の無限さが制作の全ての段階で集中力を保たせてくれる。

 宇宙は138億年前極小で誕生し、その中には時間、空間、物質、エネルギーが含まれ、インフレーションからビッグバンへと繋がって行く。まさにこれ以上は絶対に無いヴィヴィッドな瞬間であった。ここを表現して、存在の根源に迫ってみたい。

 形、質感、空間という平面造形の基礎を意識し、単純化を進め、自分の世界観を醸し出す表現がどこまで出来ているか。ご高覧宜しくお願い申し上げます。

マチエル

・三菱鉛筆ハイユニ  8H 5H 4H 3H 2H H F HB B 2B 3B 4B 5B 6B 7B 8B  

・サンダースウォーターフォード水彩紙細目300g をパネルに水張り 

・クサカベ グラッフィックスをコーティング

出品点数 

1230×2400mm 585×1800mm  408×1600mm  939×810mm   各1点  他に 小品を10〜15点程度

画  歴

  •   1948年 横浜生まれ

<主な個展>

  • 1971 日本橋 巴里画廊         
  • 1972 日本橋 巴里画廊        
  • 1973 日本橋 アートプラザ           
  • 1977 銀 座 シロタ画廊             
  • 1978 銀 座 櫟画廊                 
  • 1979 銀 座 シロタ画廊            
  • 1980 銀 座 シロタ画廊       
  • 1981 銀 座 シロタ画廊             
  • 1982 銀 座 シロタ画廊       
  • 1983 銀 座 シロタ画廊             
  • 1984 銀 座 シロタ画廊             
  • 1985 銀 座 シロタ画廊             
  • 1991 銀 座 Jギャラリー
  • 1992 銀 座 シロタ画廊
  • 1994 銀 座 センターポイント
  • 1999  銀  座 センターポイント
  • 2001  銀  座  Oギャラリー
  • 2003  銀  座  Oギャラリー
  • 2005  銀  座  Oギャラリー 
  • 2008  京  橋  かねこ・あーとギャラリー
  • 2011  銀  座  Gallery NAMIK
  • I2013  京  橋  ギャラリー檜
  • 2015  京  橋  ギャラリー檜
  • 2017  京  橋  ギャラリー檜
  • 2019  京 橋  art space kimura ASK?
  • 2021  京 橋  art space kimura ASK?

<主なコラボレーション>

  •     2015,17,19  横 浜 JAZZ IS   Jazz Pianist 佐藤允彦氏と音と平面によるコラボ
  •      2018  京 橋 art space kimura ASK?   石川忠一画伯と2人展
  •    2020  新 宿  Pit Inn   Jazz Pianist 佐藤允彦氏、Jazz Bassist坂井紅介氏と 音と平面によるコラボ
  •      2020  京 橋 art space kimura ASK?   藤井孝次朗画伯と2人展

YouTube-Tube  和田幸三紹介画像

Long ver.  19分33秒
Short ver. 2分14秒

QRコード 画像制作:あめめ・ぐりーん 音楽:佐藤 允彦

         

「それはようやく2ページのマンガを描いた」-人工知能画家・静 11 号展


2021年11月8日(月)~11月13日(土)

open : 11:30~19:00 ( 最終日17:00まで )

会場 : ASK℗(B1F)

人工知能画家・静(しずか)は自律的に絵を描くコンピュータ・プログラムです。

静は 2000 年より制作を開始し、様々な変遷を経て現在は 11 号です。かつては一枚の絵画を描くプログラ ムでしたが、連続した絵画すなわち物語を扱うために 8 号からマンガを題材にしました。マンガの記号的かつ柔軟な表現力は挑戦しがいがあると思ったからです。ヒトは、素材となる様々 な情報を取り入れて、自分なりに消化しオリジナルの作品を作ります。そこで静でも、既存の マンガを分析することによって、新しいマンガの物語を作ることを試みています。 完全に自律的に描くこと実現はまだ先の話ですが、今回の展覧会ではコマワリまでを行いま した。静はこれまで「読んだマンガ」を知識として蓄えており、会話文を入力しそれらを分割 することによって、その知識から「表情」と「姿勢」と「コマ」を判定し妥当なマンガを生成 します。今回の展示では一つの会話文から生成された様々なマンガを展示します。同じ会話文 でもコマワリの違いによって印象が変わることをご確認いただければ幸いです。 静の制作目的はヒトの創作行為の本質を知ることです。学習型モデルの人工知能を用いて、 コンピュータとヒトを対比させると、ヒトの創作行為をコンピュータで置き換えられる部分と 置き換えられない部分が明確になります。この違いを考察することは、ヒトの創作行為の本質 を知ることにつながります。今回コマワリまで行えるようになったことで、明らかになったこ とは発想と意図は未だヒトを必要としていることです。会話文はヒトが与える必要があります し、コマワリによる印象にはヒトの意図が必要になるからです。つまりやっとそれなりのマン ガを描くようになっただけで何をどう「表現したい」のかということはまだこの人工知能は持 っていないことがはっきりしました。今後はこの「表現したい」つまり創作欲求を人工知能は 獲得できるのかを考えてみたいと思います。

このように私にとって人工知能画家は、ヒトの認知と表象の哲学的探求であって、ヒトを超 える創作機械を作る事ではありません。そして、このような展示が訪れた人の知的好奇心を刺 激する事につながればよいと考えます。

生成された例(宮沢賢治「銀河鉄道の夜」より

略歴

迎山和司

  • 公立はこだて未来大学システム情報科学部情報アーキテクチャ学科 教授
  • 1968 年 兵庫県神戸市生まれ
  • 1998 年 カリフォルニア大学サンディエゴ校芸術電算研究所客員芸術家
  • 2000 年 プリ・アルス・エレクトロニカ
  • 2000 ネット部門 入賞
  • 2001 年 Siggraph2001 アートギャラリー 選出
  • 2002 年 第 10 回フィンランド人工知能学会全国大会 論文採択および口頭発表
  • 2008 年 ISEA2008 口頭発表 (シンガポール)
  • 2011 年 FILE2011 選出 (サンパウロ/ブラジル)
  • 2013 年 SiggraphAsia2013 アートギャラリー 選出 (香港)
  • 2016 年 パリ東大学マルヌ=ラ=ヴァレ校 IMAC 招待講師
  • 2019 年 個展「人工知能画家・静9号」 (Art Space Kimura ASK?P)
  • 2020 年 手塚治虫 AI プロジェクト TEZUKA2020 参加 2020 年 個展「人工知能画家・静 10 号」 (オンライン展示)

本展覧会では学術発表を目的として,青空文庫およびデータセット Manga109 を利用規約に従 い引用しています

伊原 乙彰展――描き続けるということⅥ――


2021年11月8日(月)~11月13日(土)

open : 11:30~19:00 ( 日曜休廊 )

会場:art space kimura ASK? (2F)

最近ボールペンでドローイングをしている。単純な線も数集めると一つの形をなしてくる。

今私は91歳になった。私が生きて来た日数は3万2千日を超える。A4一枚のドローイングをするのに必要無線は少なくて1万本、大体は3万本を超える。根気のいる仕事だが3万日を生きて来た今となって、やっと3万本を超える線を引いて一枚の絵を描き上げることができるようになった。言葉合わせ、数合わせかも知れないがこの年数を生きて初めて納得のいく仕事ができた。

今の仕事ができるようになったことに私なりに満足している今日この頃である。

<21P-4> 810×810mm   アクリル・パルプ紙

略歴                                         

  • 1930年    東京に生まれる
  • 1953年    東京芸術大学油絵科卒業
  • 1955年    渡仏
  • 1957-63年 パリで制作 グループ展などで作品発表
  • 東京    ギャラリー山口 (1998年,99年,01年,02年,04年,06年,08年)
  •       art space kimura ASK? (2010年,12年,14年,16年,17年,18年 19年20年)
  • その他   グループ展等

Constellations of the Earth / Interactive 鈴木浩之+大木真人 だいちの星座 インタラクティブ

2021年10月25日(月)~11月5日(金) ※3日(水)も開廊します

open : 11:30~19:00

会場 : art speace kimura ASK?(2F)&@ ASKP? (B1F)

作家在廊日:~11月1.2.3.5日

 

「Constellations of the Earth / Interactive」は、アートプロジェクト「だいちの星座」を紹介するためのインタラクティブ・アートです。

作品内では、これまでに「だいちの星座」の活動を行った場所当日の人工衛星の軌道、地上観測のエリア、描いた「星座」の配置を表示します。
また、地球全体を見下ろす視点、人工衛星を追う視点、地上付近の視点、を切り替える機能があります。
会場で紹介する作品をスマートフォン用のアプリケーションに移植し、無償で公開しています。
スマートフォンに搭載されているデジタルコンパスの方向と地上付近の視界の連動や、
アプリケーション画面内のスライダーを操作して宇宙を移動する衛星の位置や時刻を調整することができます。
これらの作品で「だいちの星座」を追体験してください。

タイトル「Constellations of the Earth / Interactive」  制作年:2021

「Constellations of the Earth / Interactive」

*インスタレーションバージョンとアプリケーションバージョンを展示

*インスタレーションバージョン:ビデオプロジェクター、モニター、コンピュータ、デジタルコンパス、オブジェを用いたインタラクティブ・アート
作品サイズ:可変(写真は6m x 7m内に配置)

アプリケーションバージョン:スマートフォン、タブレット用アプリケーション(iOS、Android)

■略       歴


【鈴木浩之(すずき・ひろし)】
金沢美術工芸大学 油画専攻/教授
【大木真人(おおき・まさと)】
宇宙航空研究開発機構(JAXA) 地球観測研究センター/研究開発員
【鈴木浩之+大木真人】
2020年「おさなごころを、きみに」東京都現代美術館(MADD. 8K映像作品集 2020・2019)
2019年「アルス・エレクトロニカ 2019」ポストシティー会場(リンツ市/オーストリア)
2019年「だいちの星座ーかなざわ座」公益財団法⼈⽇本宇宙少年団⾦沢⽀部
2019年「第22回⽂化庁メディア芸術祭」審査委員会推薦作品選出
2019年「MADD. Awards 2019 screening」⽇本科学未来館
2017年「映像とメディアアート展」愛知県⽴芸術⼤学 芸術資料館
2016年「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」
2015年「だいちの星座ーつくば座・もりや座」アーカスプロジェクト実⾏委員会



THE 6TH COGNITION −− Co-Exist −−


2021年9月15日(水) ~ 9月24日(金)

open : 11:30~19:00 ( 日曜休廊 )

会場 : art speace kimura ASK?(2F) & ASK℗(B1F)

 

 

  

私たちは今回の展示において、展覧会のタイトル “6th Cognition “とともに“co-exist(共生)?“という言葉を掲げた。これはとりも直さず、私たちが自分にとっての他者、異なった文化・思想を持つ人々、異なった階層、立場のいる人々、さらに私たちの生活・自然環境と、そしてコロナビールスという未曾有の危機などとの、深い繋がりの中で生きている、生きざるを得ないという、私たちの現況のことである。本展示ではまず安易に共存を考えるのではなく、共存を疑問符にいれ、共存が否定される事によって社会が直面する破壊、戦争、破滅、そして死など、実は半ば起こりかけている、ディストピアを正視することを通して、立ち上がってくるかもしれない冷厳な認識を6th Cognitionとし、これをテーマとしたい。

(東京芸術大学 先端芸術表現科 古川聖)

参加作家(東京芸術大学先端芸術表現科 古川研究室)

阿部春花 

安齋励應 

伊敷勇琉 

Kim Jinwoong 

楠田雄大

杉山迦南 

張応祈 

恒吉優紀 

中川陽介 

廣岡直哉