2019年11月11日(月) ~ 11月16日(土)
open : 11:30~19:00 ( 最終日は17:00まで . 日曜休廊 )
会場 : art speace kimura ASK?(2F)
「存在とはそもそも何ぞや。」という自問自答が、私が探り続けている命題の出発点です。
全ての存在の源は宇宙の誕生にあると私は思っています。宇宙は138億年前に「無」から生まれたとする量子宇宙論があります。量子論では論を突き詰めると存在と非存在が混在していて、これを「量子ゆらぎ」と呼びます。量子論を宇宙に当てはめた量子宇宙論で言うと宇宙、つまり時間、空間、物質、エネルギー全ても量子的揺らぎ状態にあるという事になります。
この理論は完成されているわけではありません。宇宙の誕生をなんとか探れないかとする試みで、私は大いに興味を持っています。が、完成される事を強く望んではいません。世界最高レベルの頭脳があーでもない、こーでもないと言っているのが面白い。この不可思議な「量子ゆらぎ」を平面造形でも表現してやろうと踏み出してみたら、無限に広がるイメージの世界に巡り合う事が出来ました。何者にも束縛されず、イメージの世界で自由に行う遊びほど面白い遊びはありません。視覚的描写を超越した世界ですから、見せつけるのではなく、感じてもらう事を大切にした作品で創り上げた空間に浸って頂ければ幸いです。
2015年から隔年、ジャズピアニスト佐藤允彦さんとコラボしています。コラボ1Rは佐藤さんが個展空間のためだけに楽曲を新たに創り、私のフィールドである個展会場に流します。2Rは佐藤さんのフィールドであるライブハウスの空間を私の作品で環境設定をして、そこで佐藤さんがインプロヴィゼーションをする、という2段階のコラボレーションです。 2015年は現代交響曲とも言える完成度の高い密度のある華麗な楽曲を、2017年は、日常の音を楽曲に取り入れ、寡黙であるにも拘わらず五感の奥底に迫るサウンドを個展会場に流す、というコラボが出来ました。
3回目となる今回は会場も新たに、今まで二人が秘めていた野望を実現するための、とんでもない画策を実現しようと思っています。人も宇宙も全く同じ物質から出来ていますから、人の中には宇宙があります。その内なる宇宙に音と平面、聴覚と視覚で、揺らぎに乗じてシンクロし、全ての存在を痺れさせ、宇宙征服をしてやろうと目論んでいます。そうです!宇宙征服!これが二人の野望です。
出品点数:1230×2052mm 1372×1252mm 1280×1570mm 1000×723.5mm 692.5×735mm 各1点 他に小品を 8〜10点
略歴
和田幸三 Kozo Wada
1948年横浜生まれ
〈主な個展〉
- 1971 日本橋 巴里画廊
- 1999 銀 座 センターポイント
- 1972 日本橋 巴里画廊
- 1973 日本橋 アートプラザ
- 1977 銀 座 シロタ画廊
- 1978 銀 座 櫟画廊
- 1979 銀 座 シロタ画廊
- 1980 銀 座 シロタ画廊
- 1981 銀 座 シロタ画廊
- 1982 銀 座 シロタ画廊
- 1983 銀 座 シロタ画廊
- 1984 銀 座 シロタ画廊
- 1985 銀 座 シロタ画廊
- 1991 銀 座 J2ギャラリー
- 1992 銀 座 シロタ画廊
- 1994 銀 座 センターポイント
- 2001 銀 座 Oギャラリー
- 2003 銀 座 Oギャラリー
- 2005 銀 座 Oギャラリー
- 2007 銀 座 Oギャラリー
- 2008 京 橋 かねこ・あーとギャラリー
- 2011 銀 座 Gallery NAMIKI
- 2013 京 橋 ギャラリー檜
- 2015 京 橋 ギャラリー檜
- 2017 京 橋 ギャラリー檜
- 2019 京 橋 art space kimura ASK?
〈主なグループ展〉
- 1972~1977 新象展
- 1979~1985 行動展
- 2015,17 Jazz Pianist 佐藤允彦氏と横浜の ライブハウス「JAZZ IS」に於いて音と平面によるコラボ
- 2016〜19 銀 座 ギャラリー風 白黒展
- 2018 京 橋 art space kimura ASK? 石川忠一画伯と2人展
- 2019 大 崎 O美術館 現代絵画シリウス最終展