2020年3月16日(月) ~ 3月26日(木)までに変更になりました。
open : 11:30~19:00 ( 最終日は17:00まで・日曜休廊 )
※3/20(金)は祝日のため休廊
※新型コロナウイルスの感染症 自粛要請に基づき 26日(木)にて展覧会を終了いたしました。
この度、art space Kimura ASK?にて、画家 佐藤舞梨萌の個展を開催致します。
2017年の個展以来、ASK?での佐藤の個展は3年振りとなります。
佐藤舞梨萌は2007年の初個展以降、花の咲く場所に出向き、自然と触れ合うことで得たインスピレーションを基に、一貫して“ 理想の心象風景 ”と呼べるような、ナイーブな風景画を描いてきました。初期の具象画で既に、ロマン主義絵画の流れにある、超自然的な世界観を見出すことができますが、その後は自然のうちに存在する生命の神秘が、色彩と筆致により表出したかのような、感情的で、抽象的な表現へと変化してきました。
「目をみはるのは風景の美しさで、色彩は人間の心、そして魂の輝きに続く道として考えています。」と語る佐藤の近作では、その色彩は勢いのある筆致と共に自律し、自在に画面上で乱舞しているかのようです。
3.11以後、自然の脅威にさらされ、むき出しの日本の風景を目の前にして、佐藤はその混乱のなかに、ある種の「センス オブ ワンダー(新たなる認識)」を見出そうとしているのかもしれません。何かを呼び戻すために、色彩とマチエールを伴った画家の身ぶりが立ち現れるとき、その表現の奥に潜む、時代精神の感情を読み取ることができるのではないでしょうか。
本展に展示される絵画は、「Sense of Wonder」をテーマに制作した、すべて新作の油絵になります。100号を含む、大小15〜20点の展示を予定しています。
改めて絵画への機運が高まる現在、佐藤の絵画への身ぶりは、今日の“ 可能性の絵画 ”を問う、貴重な個展になるのではないかと思います。是非ご高覧下さい。
⚫テキスト: 倉林 靖(美術評論家)
⚫企画: 仲世古佳伸(NAKASEKO ART)
略歴
佐藤舞梨萌 Marimo SATOU
埼玉県在住 2005年 講談社フェーマススクールズ卒業
〈個展〉
- 2007年 再生 /andzone, 東京
- 2008年 光の場所 /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
- 2009年 太陽の夢 /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
- 2010年 月の詩 /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
- 2011年 麗らかな春の日に /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
- 2012年 エメラルドの風 /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
- 2013年 降り続ける生命 /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
- 2014年 ホシノマタタキ /gallery 福果 , 東京
- 2015年 追いかけた夢 /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
- 2016年 サクラ・テオリア /The Artcomplex Center of Tokyo , 東京
- 2017年 BLOOM /art space kimura ASK? , 東京
〈主なグループ展〉
2016年 「花 ドルチェ 問い/」/Gallery MARUHI(主催) , 東京 ゲストキュレーター : 仲世古佳伸 参加作家:佐藤舞梨萌、高橋大輔、中里伸也
2019年 西村智弘キュレーション「昇華のモルフォロジー 佐藤舞梨萌/山口真和」 /KOMAGOME1-14 cas,東京 企画:仲世古佳伸 協力:O JUN 他、グループ展多数
〈文献〉
- 2014年 個展「ホシノマタタキ」作品集『途の思想』O JUN
- 2016年 『花 ドルチェ 問い/」リーフレット『マチエールに、投げ込まれた、問い』仲世古佳伸
- 2017年 個展「BLOOM」パンフレット『色彩とマチエールのシンボリズム』西村智弘
- 2019年 「昇華のモルフォロジー 佐藤舞梨萌/山口真和」パンフレット『イメージの成立する場所』西村智弘
- 受賞歴
- 2010年 第23回上野の森美術館 日本の自然を描く展 入選
- 2011年 The Artcomplex Center of Tokyo ACTアート大賞展 佳作
- 2012年 The Artcomplex Center of Tokyo ACTアート大賞展 審査員特別奨励賞
企画者プロフィール
仲世古佳伸 NAKASEKO Keishin
1955年三重県生まれ。1980年大阪芸術計画学科卒業後、(株)五十嵐威暢デザイン事務所を経て1991年ナカセコアートを設立。展覧会のキュレーション、構成、デザインディレクション、テキストの執筆をはじめ、マルチプルアートの商品企画など、多面的な表現活動を行う。
1995年から2000年まで、東京青山のアートイベント『モルフェ』の総合ディレクターを務め、都市型アートイベントにおける先駆的なキュレーションを実施する。2010年『ジャラパゴス展』(TDW特設会場)、2011年『ジパング展』(髙島屋/日本橋・大阪・京都)、『TARO LOVE展ー岡本太郎と14人の遺伝子』(西武渋谷店特設会場)2013年『Wonderful My Artー高橋コレクションの作家達展』(河口湖美術館/山梨)、2017年『池田学展The Penー凝縮の宇宙』(佐賀県立美術館・日本橋髙島屋)、2019年〜2020年『数寄景/NEW VIEW展』(阪急うめだギャラリー・三菱地所アルティアム・福岡三越・日本橋三越)等の展覧会をディレクションする。