2020年2月15日(土) ~ 2月25日(火)
open : 11:30~19:00 日曜祝日休廊
会場 : ASK?Ⓟ B1F
このたび、岡田直己による個展『ポッキーちゃん』を開催いたします。
作者は制作主題として、古典美学における吐き気や、カフカ等の不条理文学を参照し、CGによる映像や、人形など、メディアを横断的に扱い制作に取り組んできました。
タイトルは、作者の出身である茨城県の実家で飼われていたある犬の呼び名が由来となっています。都市化の進んでいない田舎の家庭で、十年もの間、番犬として飼われていました。しかし、その犬は上手く鳴くことができなかったため、番犬としての役割を果たすことができず、さらに家族から名前をつけられずに飼われていました。『ポッキーちゃん』という名称は、そんな犬を、家に遊びにきた親戚に紹介する際に母親が呼んだ名前であります。
本展は、『ポッキーちゃん』という犬と家族との関係を描く映像や、犬に関する記憶をほぼ失っている母親が描いた絵画、近代的な都市空間へインストールされる祖父母の人形などによって構成されます。家族を取材していく中で現れてくる不和や不条理を通して、近代以降に成立した家族や共同体の問題を思考するための実践として企画されています。
略歴
岡田 直己 naoki okada
- 1992年生まれ
- 東京芸術大学大学院映像研究科メディア映像専攻在籍
- 古典美学としての吐き気や、カフカ等の不条理文学を参照しながらCGによる映像や人形を用いたインスタレーションを制作する。
- 主な展示
- 「MediaPractice19-20」東京藝術大学元町中華街校舎 /横浜2020
- 「安全訓練」BLOCKHOUSE 原宿/2019
- 「Comité Colbert」東京藝術大学大学美術館 上野/2017