和田 幸三展─原始重力波─<宇宙誕生の特異点が消える>

2021年11月15日(月)~11月20日(土)

open : 11:30~19:00 ( ※最終日~17:00迄 )

会場:art space kimura ASK? (2F)

ご挨拶

平面は面白い。

 抽象平面表現は三次元物理から解放されているので、イメージを自由に広げ、深め、かつ遊びをも表現する事が可能です。

 描けると言う事は、何と自由か。ギュスターヴ・モローがドガに向かって「何故、目で見えるものしか描かないのか?」と問いかけた言葉は深い含蓄に溢れていると思っています。

 基礎としての素描は具象表現の為だけにあるのでは無く、抽象表現により多くの可能性を与えてくれていると感じています。

 豊かで深い表現を求め抽象平面造型の可能性を、「描く」というメチエで追求し続けていきたいと決意しています。

<平面造形作家 和田 幸三 わだこうぞう>

2021京橋 art space kimura ASK? 「原始重力波」  1230×2400mm

 

2020 京橋 art space kimura ASK? 「双生展」(藤井孝次朗画伯との2人展)1230×1710mm

存在の根源の核心に迫りたい。神の手を借りる必要はない、哲学も時代とのズレが如何とも為し難い、今は量子物理が面白い。

 宇宙は無から生まれたというビレンキンの説も、物質の最少単位はヒモであるとする超弦理論も面白い。宇宙は巨大なホログラムだと言うマルダセナの仮説に対する百武慶文氏による裏付け、ヒッグス粒子の発見、重力波やブラックホールの検出は素晴らしく刺激的である。量子重力理論は何時頃完成するのだろう。完成すれば宇宙の誕生も語る事が出来るはずである。

 物理では数式で表現するが、平面造形で表現するとどうなるか。挑戦を始めたらこれが面白い。視覚的再現描写とは全く縁がないから、発想を自由に広げ、表現もそれに応じて如何様にも変化させることができ、大いに遊べる。自由度の無限さが制作の全ての段階で集中力を保たせてくれる。

 宇宙は138億年前極小で誕生し、その中には時間、空間、物質、エネルギーが含まれ、インフレーションからビッグバンへと繋がって行く。まさにこれ以上は絶対に無いヴィヴィッドな瞬間であった。ここを表現して、存在の根源に迫ってみたい。

 形、質感、空間という平面造形の基礎を意識し、単純化を進め、自分の世界観を醸し出す表現がどこまで出来ているか。ご高覧宜しくお願い申し上げます。

マチエル

・三菱鉛筆ハイユニ  8H 5H 4H 3H 2H H F HB B 2B 3B 4B 5B 6B 7B 8B  

・サンダースウォーターフォード水彩紙細目300g をパネルに水張り 

・クサカベ グラッフィックスをコーティング

出品点数 

1230×2400mm 585×1800mm  408×1600mm  939×810mm   各1点  他に 小品を10〜15点程度

画  歴

  •   1948年 横浜生まれ

<主な個展>

  • 1971 日本橋 巴里画廊         
  • 1972 日本橋 巴里画廊        
  • 1973 日本橋 アートプラザ           
  • 1977 銀 座 シロタ画廊             
  • 1978 銀 座 櫟画廊                 
  • 1979 銀 座 シロタ画廊            
  • 1980 銀 座 シロタ画廊       
  • 1981 銀 座 シロタ画廊             
  • 1982 銀 座 シロタ画廊       
  • 1983 銀 座 シロタ画廊             
  • 1984 銀 座 シロタ画廊             
  • 1985 銀 座 シロタ画廊             
  • 1991 銀 座 Jギャラリー
  • 1992 銀 座 シロタ画廊
  • 1994 銀 座 センターポイント
  • 1999  銀  座 センターポイント
  • 2001  銀  座  Oギャラリー
  • 2003  銀  座  Oギャラリー
  • 2005  銀  座  Oギャラリー 
  • 2008  京  橋  かねこ・あーとギャラリー
  • 2011  銀  座  Gallery NAMIK
  • I2013  京  橋  ギャラリー檜
  • 2015  京  橋  ギャラリー檜
  • 2017  京  橋  ギャラリー檜
  • 2019  京 橋  art space kimura ASK?
  • 2021  京 橋  art space kimura ASK?

<主なコラボレーション>

  •     2015,17,19  横 浜 JAZZ IS   Jazz Pianist 佐藤允彦氏と音と平面によるコラボ
  •      2018  京 橋 art space kimura ASK?   石川忠一画伯と2人展
  •    2020  新 宿  Pit Inn   Jazz Pianist 佐藤允彦氏、Jazz Bassist坂井紅介氏と 音と平面によるコラボ
  •      2020  京 橋 art space kimura ASK?   藤井孝次朗画伯と2人展

YouTube-Tube  和田幸三紹介画像

Long ver.  19分33秒
Short ver. 2分14秒

QRコード 画像制作:あめめ・ぐりーん 音楽:佐藤 允彦

         

「それはようやく2ページのマンガを描いた」-人工知能画家・静 11 号展


2021年11月8日(月)~11月13日(土)

open : 11:30~19:00 ( 最終日17:00まで )

会場 : ASK℗(B1F)

人工知能画家・静(しずか)は自律的に絵を描くコンピュータ・プログラムです。

静は 2000 年より制作を開始し、様々な変遷を経て現在は 11 号です。かつては一枚の絵画を描くプログラ ムでしたが、連続した絵画すなわち物語を扱うために 8 号からマンガを題材にしました。マンガの記号的かつ柔軟な表現力は挑戦しがいがあると思ったからです。ヒトは、素材となる様々 な情報を取り入れて、自分なりに消化しオリジナルの作品を作ります。そこで静でも、既存の マンガを分析することによって、新しいマンガの物語を作ることを試みています。 完全に自律的に描くこと実現はまだ先の話ですが、今回の展覧会ではコマワリまでを行いま した。静はこれまで「読んだマンガ」を知識として蓄えており、会話文を入力しそれらを分割 することによって、その知識から「表情」と「姿勢」と「コマ」を判定し妥当なマンガを生成 します。今回の展示では一つの会話文から生成された様々なマンガを展示します。同じ会話文 でもコマワリの違いによって印象が変わることをご確認いただければ幸いです。 静の制作目的はヒトの創作行為の本質を知ることです。学習型モデルの人工知能を用いて、 コンピュータとヒトを対比させると、ヒトの創作行為をコンピュータで置き換えられる部分と 置き換えられない部分が明確になります。この違いを考察することは、ヒトの創作行為の本質 を知ることにつながります。今回コマワリまで行えるようになったことで、明らかになったこ とは発想と意図は未だヒトを必要としていることです。会話文はヒトが与える必要があります し、コマワリによる印象にはヒトの意図が必要になるからです。つまりやっとそれなりのマン ガを描くようになっただけで何をどう「表現したい」のかということはまだこの人工知能は持 っていないことがはっきりしました。今後はこの「表現したい」つまり創作欲求を人工知能は 獲得できるのかを考えてみたいと思います。

このように私にとって人工知能画家は、ヒトの認知と表象の哲学的探求であって、ヒトを超 える創作機械を作る事ではありません。そして、このような展示が訪れた人の知的好奇心を刺 激する事につながればよいと考えます。

生成された例(宮沢賢治「銀河鉄道の夜」より

略歴

迎山和司

  • 公立はこだて未来大学システム情報科学部情報アーキテクチャ学科 教授
  • 1968 年 兵庫県神戸市生まれ
  • 1998 年 カリフォルニア大学サンディエゴ校芸術電算研究所客員芸術家
  • 2000 年 プリ・アルス・エレクトロニカ
  • 2000 ネット部門 入賞
  • 2001 年 Siggraph2001 アートギャラリー 選出
  • 2002 年 第 10 回フィンランド人工知能学会全国大会 論文採択および口頭発表
  • 2008 年 ISEA2008 口頭発表 (シンガポール)
  • 2011 年 FILE2011 選出 (サンパウロ/ブラジル)
  • 2013 年 SiggraphAsia2013 アートギャラリー 選出 (香港)
  • 2016 年 パリ東大学マルヌ=ラ=ヴァレ校 IMAC 招待講師
  • 2019 年 個展「人工知能画家・静9号」 (Art Space Kimura ASK?P)
  • 2020 年 手塚治虫 AI プロジェクト TEZUKA2020 参加 2020 年 個展「人工知能画家・静 10 号」 (オンライン展示)

本展覧会では学術発表を目的として,青空文庫およびデータセット Manga109 を利用規約に従 い引用しています

伊原 乙彰展――描き続けるということⅥ――


2021年11月8日(月)~11月13日(土)

open : 11:30~19:00 ( 日曜休廊 )

会場:art space kimura ASK? (2F)

最近ボールペンでドローイングをしている。単純な線も数集めると一つの形をなしてくる。

今私は91歳になった。私が生きて来た日数は3万2千日を超える。A4一枚のドローイングをするのに必要無線は少なくて1万本、大体は3万本を超える。根気のいる仕事だが3万日を生きて来た今となって、やっと3万本を超える線を引いて一枚の絵を描き上げることができるようになった。言葉合わせ、数合わせかも知れないがこの年数を生きて初めて納得のいく仕事ができた。

今の仕事ができるようになったことに私なりに満足している今日この頃である。

<21P-4> 810×810mm   アクリル・パルプ紙

略歴                                         

  • 1930年    東京に生まれる
  • 1953年    東京芸術大学油絵科卒業
  • 1955年    渡仏
  • 1957-63年 パリで制作 グループ展などで作品発表
  • 東京    ギャラリー山口 (1998年,99年,01年,02年,04年,06年,08年)
  •       art space kimura ASK? (2010年,12年,14年,16年,17年,18年 19年20年)
  • その他   グループ展等

Constellations of the Earth / Interactive 鈴木浩之+大木真人 だいちの星座 インタラクティブ

2021年10月25日(月)~11月5日(金) ※3日(水)も開廊します

open : 11:30~19:00

会場 : art speace kimura ASK?(2F)&@ ASKP? (B1F)

作家在廊日:~11月1.2.3.5日

 

「Constellations of the Earth / Interactive」は、アートプロジェクト「だいちの星座」を紹介するためのインタラクティブ・アートです。

作品内では、これまでに「だいちの星座」の活動を行った場所当日の人工衛星の軌道、地上観測のエリア、描いた「星座」の配置を表示します。
また、地球全体を見下ろす視点、人工衛星を追う視点、地上付近の視点、を切り替える機能があります。
会場で紹介する作品をスマートフォン用のアプリケーションに移植し、無償で公開しています。
スマートフォンに搭載されているデジタルコンパスの方向と地上付近の視界の連動や、
アプリケーション画面内のスライダーを操作して宇宙を移動する衛星の位置や時刻を調整することができます。
これらの作品で「だいちの星座」を追体験してください。

タイトル「Constellations of the Earth / Interactive」  制作年:2021

「Constellations of the Earth / Interactive」

*インスタレーションバージョンとアプリケーションバージョンを展示

*インスタレーションバージョン:ビデオプロジェクター、モニター、コンピュータ、デジタルコンパス、オブジェを用いたインタラクティブ・アート
作品サイズ:可変(写真は6m x 7m内に配置)

アプリケーションバージョン:スマートフォン、タブレット用アプリケーション(iOS、Android)

■略       歴


【鈴木浩之(すずき・ひろし)】
金沢美術工芸大学 油画専攻/教授
【大木真人(おおき・まさと)】
宇宙航空研究開発機構(JAXA) 地球観測研究センター/研究開発員
【鈴木浩之+大木真人】
2020年「おさなごころを、きみに」東京都現代美術館(MADD. 8K映像作品集 2020・2019)
2019年「アルス・エレクトロニカ 2019」ポストシティー会場(リンツ市/オーストリア)
2019年「だいちの星座ーかなざわ座」公益財団法⼈⽇本宇宙少年団⾦沢⽀部
2019年「第22回⽂化庁メディア芸術祭」審査委員会推薦作品選出
2019年「MADD. Awards 2019 screening」⽇本科学未来館
2017年「映像とメディアアート展」愛知県⽴芸術⼤学 芸術資料館
2016年「KENPOKU ART 2016 茨城県北芸術祭」
2015年「だいちの星座ーつくば座・もりや座」アーカスプロジェクト実⾏委員会



THE 6TH COGNITION −− Co-Exist −−


2021年9月15日(水) ~ 9月24日(金)

open : 11:30~19:00 ( 日曜休廊 )

会場 : art speace kimura ASK?(2F) & ASK℗(B1F)

 

 

  

私たちは今回の展示において、展覧会のタイトル “6th Cognition “とともに“co-exist(共生)?“という言葉を掲げた。これはとりも直さず、私たちが自分にとっての他者、異なった文化・思想を持つ人々、異なった階層、立場のいる人々、さらに私たちの生活・自然環境と、そしてコロナビールスという未曾有の危機などとの、深い繋がりの中で生きている、生きざるを得ないという、私たちの現況のことである。本展示ではまず安易に共存を考えるのではなく、共存を疑問符にいれ、共存が否定される事によって社会が直面する破壊、戦争、破滅、そして死など、実は半ば起こりかけている、ディストピアを正視することを通して、立ち上がってくるかもしれない冷厳な認識を6th Cognitionとし、これをテーマとしたい。

(東京芸術大学 先端芸術表現科 古川聖)

参加作家(東京芸術大学先端芸術表現科 古川研究室)

阿部春花 

安齋励應 

伊敷勇琉 

Kim Jinwoong 

楠田雄大

杉山迦南 

張応祈 

恒吉優紀 

中川陽介 

廣岡直哉

森田碧個展

 2021年8月 23日(月)~  8月 28日(土)

open : 11:30~19:00  ※最終日17時まで  

会場 : ASK℗(B1F)

「ワニ」サイズ728mm×530mm 2021年 パネルにアクリル

   

「ウマ」 サイズ606mm×500mm  2021年 パネルにアクリル

平面作品と立体作品の展示です。約15点展示予定。

人間が異形化した様な立体作品や自分が想像したイメージを表現するために素材を模索しながら製作しました。

略歴

森田碧 Ao Morita

2001年東京生まれ

現在東北芸術工科大学在学中

ASK?映像祭2021

映像祭は前期(PART1)後期(PART2)の二部構成となります。

※体調の優れない方はご来廊をご遠慮頂く場合がございます。

PART1:2020年度受賞者作家展(詳細はこちら

2021年7月26日(月) ~ 7月31日(土)

open : 11:30~19:00 (日曜休廊 )

会場 : art speace kimura ASK?(2F) & ASK℗(B1F)

 

PART2:2021年度受賞者作家展(詳細はこちら※総評 8/6更新

2021年8月6日(金) ~ 8月8日(日)

open : 11:30~19:00

会場 : art speace kimura ASK?(2F)

ASK?映像祭2021 PART2

2021年8月6日(金) ~ 8月8日(日)

open : 11:30~19:00

会場 : art speace kimura ASK?(2F)

 

Part2は今年度の受賞作家による上映会となります。
大賞~入選の全作品をループ上映。
※会場は2F:art space kimura ASK?のみとなります(B1Fは展示無し)

8月6日公開 総評

映像評論家 西村智弘

ASK?代表 木邑芳幸

 

2021年度受賞作家展

大賞

副島 しのぶ『Blink in the Desert 』 10’34 / 2021

悪意は突然現れる。まるで瞬きするかのように、羽虫のように気まぐれだ。
若き砂漠の隠者は、ある日突然現れた羽虫を殺してしまう。
その姿をじっと見つめるゾウ。その日から少年は羽虫の影に追われていく。

  

久里洋二賞

工藤 雅『差異と反復とコーヒー』4’30 / 2020

 

 

西村智弘賞

松岡美乃梨『Destiny』7’15 / 2021

誕生日も祝ってもらえないほど彼氏と疎遠になってしまっているユイ。そんな彼女に友人のアヤは当たると評判の占い師を紹介する。その運命やいかに……。ステイホームで描かれたラブコメディー。コロナ禍で大学にあまり登校できなかったが、それを活かし自宅にて制作した作品。一人遊びをするように、ひとつの撮影台の上で日用品や食べ物をアニメイトしラブコメディーを描いた。

  

  

ASK?賞

永迫 志乃『Body Obsession』3’15 / 2019

肉体のモチーフを使い、自由をテーマにした抽象アニメーション

  

  

入選

ASK?映像祭2021 PART1

2021年7月26日(月) ~ 7月31日(土)

open : 11:30~19:00 ( 日曜休廊 )

会場 : art speace kimura ASK?(2F) & ASK℗(B1F)

 

PART1は二会場に分けて、昨年度の受賞作家による展示をおこないます。

受賞作品の上映、作品のイメージボードや資料、新作に関する資料などの展示を予定しております。

 

 

2Fart speace kimura ASK?

西尾秋乃 個展

2020度ask映像祭受賞作品「escape」
何も考えずにぼんやりしていると、意識だけが体から離れてどこか遠い所へ行ってしまうような感覚になることが時々ある。目が覚めているのに夢をみているようなその瞬間、体を持たない自由な意識はどこへ行き、何を見ていたのだろう、という興味をもとに制作。

新作「戯れ子ばこ」
自宅の和室、少し開いたふすまの隙間が妙に怖かった幼少期。暗い隙間の奥にいる誰かがこちらを呼んでいいるような気がしていた。 今ではもう思い出すこともない、少し怖くて懐かしい幼少期の風景。写真と実写映像のコラージュを用いてそれらを再体験することを試みた。

新作「戯れ子ばこ」、昨年度ask映像祭受賞作品「escape」の上映を中心に、短い映像作品や資料の展示を行う。協力:IAMAS TBM Project

 

 

B1F:ASK℗

受賞者グループ展

瀬尾宙『anipulatio』
川上喜朗『蛍火の身ごもり』
川畑那奈『ONE WORLD』

久里洋二賞:瀬尾宙『anipulatio』

西村智弘賞:川上喜朗『蛍火の身ごもり』

ASK?賞:川畑那奈『ONE WORLD』


2020年度審査員賞受賞者作家三名の作品上映・展示会。

各作家による展示スペースと三名の作品をまとめた映像のループ上映を行う予定。