2021年6月14日(月) ~ 6月26日(土)
open : 11:30~19:00 ( 最終日は17:00まで・日曜休廊 )
会場 : art speace kimura ASK?(2F)
2014年に岡山県立美術館で亡き両親の展覧会が開催された。一昨年急逝なさった本江邦夫氏は、その時のことを「東京ばかりが美術の中心ではない」と、わざわざ新聞記事に書いて下さった。
地方で原研哉氏をはじめ後進の指導に一生を捧げた両親:小野絵麻(父)&二三(母)に弔いの意を込めて、京橋3丁目のASKで今年も6月14日(月)から26日(土)まで「小野絵麻・二三・絵里展パートⅡ」を開催します。両親の作品集に文を寄せて下さった本江氏のお言葉をお借りすれば、「岡山上空のはるか彼方に輝ける星座としての美的三位一体を見上げることになるだろう」
今回は、「小野絵里作品集」出版も併せてご報告させていただきます。
2021年3月 小野絵里(長女・画家)
略 歴
小野 絵麻 Ono Ema
- 1917年 岡山県高梁市に生まれる 本名・春治
- 1937年 東京高等師範学校(現・筑波大学)卒
- 1938年 旧制中学の教諭のまま応召 日中戦争で中国各地を転戦
- 1945年 岡山県へ疎開
- 1962年 類焼のため これ迄の作品の大多数を焼失
- 1964年 独立展、自由美術展を経て主体美術協会創立、会員、審査員として以後毎年出品
- 1972年 岡山県展招待出品、次年度より審査員として参加
- 1979年 美術教育への功績により全国表彰を受ける
- 小野絵麻・二三・絵里展(東京・日本画廊)
- 1989年 岡山県文化賞受賞
- 1997年 死去、享年80歳
- 網膜色素変性症による視野狭窄がありながら、亡くなる直前まで創作意欲は衰え
- なかった
- 2000年 「小野絵麻・絵里展-人間と宇宙への眼差し」(高梁市歴史美術館)
- 「蛾の勲章」寄託
- 2001年 「小野絵麻・絵里展-人間と宇宙への眼差し」(銀座・ミカレディイベントホール)
- 2002年 「戦後岡山の美術(前衛達の姿)」(岡山県立美術館)
- 2014年 「小野絵麻・二三-人間・幻想・自然」(岡山県立美術館)作品数点収蔵
- 2016年 「コレクション展」(神奈川県立近代美術館)
- その他、ギャラリー川船ほかにて企画展、個展多数
小野 二三 Ono Fumi
- 1915年 大阪市北区に生まれる 本名・仁岸二三子
- 1919年 北海道釧路で後に画家となる次男・仁岸良次(画号・釧路)が生まれる
- 1926年 日本の自由教育の先駆けであった奈良女子高等師範学校(現・奈良女子大学)附
- 属小学校に転校 ここで二三の人格形成に多大な影響があったようだ
- 1930年 親の勧めで奈良女子師範学校(現・奈良教育大学)1部(4年制)に公費生として
- 入学
- 1935年 奈良女子師範学校の美術専攻科へ進む
- 1945年 都島小学校に勤めていた時、大阪空襲に会い、小野絵麻(春治)の故郷の岡山県
- へ疎開 子供向け絵画教室を始める
- 1962年 類焼のため これ迄の作品の大多数を焼失
- 1979年 小野絵麻・二三・絵里展(東京・日本画廊)
- 1997年 小野絵麻(春治)死去により、東京で長女・絵里と暮らす
- 2002年 「戦後岡山の美術(前衛達の姿)」(岡山県立美術館)
- 2008年 死去 享年92歳
- 2014年 「小野絵麻・二三-人間・幻想・自然」(岡山県立美術館)作品数点収蔵
- その他、個展、企画展多数
小野 絵里 Ono Eri
- 1949年 父・絵麻 母・二三の長女として岡山県高梁市に生まれる
- 1969年 国際青年美術家展
- 1971年 多摩美術大学絵画科卒業
- 1979年 第一回中村正義賞筆頭候補として第五回人人展に招待出品
- 1983年 安井賞候補
- 1994年 「平面とイメージの魅惑」(練馬区立美術館)
- 2000年 「小野絵麻・絵里展-人間と宇宙への眼差し」(高梁市歴史美術館)
- 2001年 「小野絵麻・絵里展-人間と宇宙への眼差し」(銀座・ミカレディイベントホール)
- 2002年 「戦後岡山の美術(前衛達の姿)」(岡山県立美術館)
- 2014年 両親の作品集「小野絵麻・二三-人間・幻想・自然」を刊行
- その他、個展、企画展多数 制作の傍ら動物保護に打ち込む