1965年に開校された東京デザインカレッジ(初め赤坂見附にあり、3年目から西新橋に移る)には「日本初の漫画学校」である「漫画科」(2年制)がありました。当時の一流漫画家が数多く講師として参加されましたが、放漫経営の末69年夏に廃校となりました。
しかし数多くの漫画家を排出。当時のヒトコマ漫画の最高賞である「文藝春秋漫画賞」には卒業生・在校生から5名が受賞しています。
1期生の泉昭二(いずみ しょうじ)氏が朝日小学生新聞に連載されている4コマ漫画は、「世界で最も長く続いている連載漫画」として今年、ギネス記録に認定され、その記録は今も更新中です(1万回を超えています)。夏休み前に廃校の憂き目を見た5期生には料理研究家に転身された小林カツ代さん(故人)がおられます。
わずか5年足らずで学校がなくなり、しかし「あの人も居たらしい」といった噂は流れるもののその場での話で終わっていたのですが、「みんなで展覧会を」という話がだんだん盛り上がり、廃校から42年を経て2011年9月に第1回展が「地球堂ギャラリー」で行われ、初めて一堂に会することになりました。この時の参加者は40名でした。わずか5年足らずだったけれどもすごい学校だったという自負から頭に「幻の」をつけました。13年に2回展を行い以後毎年行っています。
主な講師の漫画家:近藤日出造、横山隆一、小島功、やなせたかし、手塚治虫、井上洋介、久里洋二各氏等々
文藝春秋漫画賞受賞者:第24回・二階堂正宏(2期)第25回・徳野雅仁(1期)第26回・前川しんすけ(2期)第28回・山田紳(1期)第30回・千葉督太郎(1期・故人)
物故作家:畑中純(はたなか・じゅん・3期・「まんだら屋の良太」など)
活躍中:種村国男(1期・週刊文春「淑女の雑誌から」のイラスト)山田紳(1期・朝日新聞政治漫画)
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