【作品内容 】

　「環太平洋描画計画」とは自分のアジア人としての位置づけを確立すべく、太平洋沿岸地域の特性に感化されるままに絵を描き続けること。そして自ら求める絵画の本質を探り、シンプルかつ軽やかな表現を得ることを目的として、2002年からスタートした個人プロジェクトです。
　将来的な作品テーマをアジアと定めるにあたり、他の世界を体験する必要に迫られ「和(輪)をもってなす」より環太平洋を選びました。自然豊かな土地を旅することにより、都会生活になんらの警鐘をもたらす作品を描き続けたいと考えています。さらに、バブル崩壊後の「失われた10年」回復行動として自らに課した鞭でもあります。
　このプロジェクトは、10年前、インドネシアのバリ島からスタートした。そして、今回、その目と鼻の先オーストラリアのダーウイン。ついに、太平洋を一周してきたのだ。遠くに行けば行くほど、自らのアイデンティティーを意識することになる。それは、グレイトジャーニーならぬ、グロウイングジャーニー（成長する旅）になった。

　ダーウインは、間違いなくアジアだった。インド、東南アジア、東アジアからの移民が多くいる。それに、原住民のアボリジーニ、そして白人。小さな街に、ごちゃ混ぜの模様がひろがる。まさしく、ミックスドチャンプルーなのだ。大自然をベースに、雑多なものが、ゆったりとうごめいている。そう、活気ではなく、うごめいているのだ。

　プロジェクト、最終章終節。いい作品があがりました。ご高覧ください。




【作家略歴】

サカイトシノリ (さかいとしのり)
1958　　北海道旭川市生まれ
1983　　武蔵野美術大学卒業

個展
1983　　＜レスポワール新人選抜展＞　銀座スルガ台画廊
1984　　ルナミ画廊（東京）
1985　　ルナミ画廊（東京）
　　　　　埼玉県立近代美術館
1986　　村松画廊（東京）
1988　　銀庫煉瓦画廊（東京）
　　　　　ギャラリーαM（東京〕
1989　　村松画廊（東京）
1991　　ギャラリーMOVE（茅ヶ崎）
1992　　クレオギャラリー（札幌）
1993　　ギャラリーMOVE（茅ヶ崎）
1995　　村松画廊（東京）
1996　　巷房（東京）
1997　　ギャラリーMOVE（茅ヶ崎）
2000　　巷房（東京）
2003　　巷房（東京）
　　　　　小野画廊･京橋（東京）
2004　　銀座小野画廊（東京）
2005　　KEY gallery（東京）
2006　　ギャラリー絵夢（東京・新宿）
　　　　　すどう美術館（東京）
2008　　アートスペースキムラ ASK?（東京）
　　　　　デザインギャラリー 蔵囲夢（旭川）
2009　　アートスペースキムラ ASK?（東京）

グループ展
1982　　＜4人展＞
1983　　＜助手展＞武蔵野美術大学美術資料図書館
1984　　＜助手展＞武蔵野美術大学美術資料図書館
　　　　　＜モダンアート展＞新人賞　東京都美術館
　　　　　＜神奈川県展＞神奈川1県立県民ギャラリー（横浜）
　　　　　＜モダンアート新鋭作家展＞神奈川1県立県民ギャラリー（横浜）
　　　　　＜埼玉現代美術の祭典＞大賞　埼玉県立近代美術館
1985　　＜エンバ美術コンクール＞エンバ中国近代美術館（兵庫）
　　　　　＜吉原治良賞美術コンクール＞優秀賞　大阪府立現代美術センター
　　　　　＜現代日本代表作家展＞ミロ賞　スペイン王立美術館
　　　　　＜モダンアート展＞奨励賞　東京都美術館
　　　　　＜日本現代美術展＞東京都美術館
　　　　　＜モダンアート明日への展望＞横浜市民ギャラリー（横浜）
　　　　　＜吉原治良賞美術コンクール受賞者6人展＞信濃橋画廊（大阪）
1986　　＜助手展＞武蔵野美術大学美術資料図書館
　　　　　＜エンバ美術コンクール＞エンバ中国近代美術館（兵庫）
　　　　　＜セントラル'86＞セントラル美術館（凍京）
　　　　　＜モダンアート展＞東京都美術館
　　　　　＜北九州絵画ビエンナーレ＞北九州市立美術館（福岡）
1987　　＜助手展＞武蔵野美術大学美術資料図書館
　　　　　＜吉原治良賞美術コンクール＞大阪府立現代美術センター
　　　　　＜ドローインク5人展＞銀座煉瓦画廊（東京）
　　　　　＜モダンアート展＞協会賞・安田火災美術財団奨励賞　東京都美術館
　　　　　＜日本現代美術展＞佳作賞・富山県立近代美術館賞　東京都美術館
　　　　　＜モダンアート明日への展望＞横浜市民ギャラリー（横浜）
　　　　　＜文化庁･現代美術選抜展＞藤沢市民ギ十ラリー、豊橋市美術博物館、他
1988　　＜安田火災美術財団奨励賞展＞安田火災東郷育児美術館（東京）
　　　　　＜エンバ美術コンクール＞エンバ中国近代美術館（兵庫）
　　　　　＜日本国際美術展＞東京都美術館、京都市美術館
　　　　　＜第8回現代日本絵画展＞宇部興産株式会社賞　宇部市文化会館（山口）
　　　　　＜「'88 絵画、今…」展＞京都市美術館、三重県立美術館、他
　　　　　＜日本国際美術展＞京都美術館他
　　　　　＜抽象の現在展＞札幌時計台ギャラリー
1989　　＜吉原治良賞コンクール＞優秀賞・大阪府立現代美術センター
　　　　　＜「'89一絵画、今･･･」展＞京都市美術館、埼玉県立近代美術館、他
1990　　＜日本現代美術展＞東京都美術館、他
　　　　　＜第9回現代日本絵画展＞テレビ山口株式会社賞・宇部市文化会館
　　　　　＜ホルベイン･アクリラート展＞目黒区美術館
　　　　　＜「'90一絵画、今…」展＞京都市美術館、埼玉県立近代美術館、他
　　　　　＜ポイント･ナウ＞横浜市民ギャラリー
1991　　＜北海道ビエンナーレ「軽やかな抽象」＞北海道立近代美術館、他
　　　　　＜時代精神の子午線展＞ギャラリーつくば(埼玉）
1992　　＜3人展＞旭川市民文化会館　
1995　　＜摩天楼の眺望一円柱56景＞（東京）
2012　　＜AGAF、アジアギャラリーアートフェスティバル＞上海藝術展覧（上海）
　　　 　　＜上海アートフェア＞上海マート（上海）

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