吉本忠彦展 2010年6月28日(月)〜7月3日(土) 11:30〜19:00(最終日17:00まで) ズーット線にこだわってきた。定年後ニューヨークの美術学校に入って制作のあいまに画廊、美術館めぐりを四年間続けた。大量の作品、世界中からの現代美術を眺めているうちに慣れてしまい、よほどのものでなければ感動しなくなった。これはこわいことで自分の作品に対しても評価が厳しくなり、眼高手低の状態になった。 そこでこれまで自分が求めかいてきた作品を、ソーフォーの画廊で並べた。アメリカ人は実にフランクでスーット線の作品にのりこみ興味を示した。日常生活の中にアートがしっかりと定着しているなと感じた。帰国後作品の整理、制作にはげんでいると体に違和感をおぼえ、発病した。幸い早期発見、名医に恵まれ助けてもらったが、制作に戻るまでに十年かかった。小康を得、考えもまとまったので昨春個展を再開し今回を迎えた。 ぼくが作品で訴えたいことを言葉ではうまく言えない。笑覧してもらうしかない。今までふくらませてきた考えが、色と形でたちあがってきたからだ。ぼくの絵は生命という理念をリズム感で捕まえようとしたきた軌跡なんだと気付いた。年をとっても人生は益ますわからなくなり、いつの間にか若き日の原点にもどっていて愕然とする。
1931 生まれ 1951 毎日新聞主催第一回全日本学生油絵コンクール大学の部でアトリエ賞 1953 二科展初入選(9回出品後無所属) 1954 福井大学卒業 1962〜1972 檪画廊個展(10回) 1973〜1975 サトウ画廊個展(3回) 1976〜2009 村松画廊個展(14回) 1990 かわさきIBM市民文化ギャラリー個展(川崎市主催) 1993〜1997 The Art Students League of New Yorkへ入学、卒業 1995〜1996 ニューヨーク ソーフォー C.Iギャラリー個展(2回) グループ展 1966 石子順造企画展 ギャラリー創苑(銀座) 1968,71 北陸現代作家集団展 県民ホール 1978 福井県現代作家展 県立美術館主催 1982 福井県現代作家展 福井新聞社主催 作品の記録(批評など) 朝日ジャーナル、現代美術、美術手帖、美術手帖年鑑、みづゑ、三彩、通産ジャーナル、週刊ポスト、芸術新潮、朝日新聞、読売新聞、毎日新聞、日本女子大学新聞、福井新聞、日刊福井各新聞 |