白須純作品展  SHIRASU Jun

「庭」 -タイルと版画による-

 

12.17(Mon)〜 12.22(Sat) 11:30〜19:00(最終日17:00まで)  

内    容: 
焼成前のタイルの素地はやわらかく、表面は砂状になっています。
顔料を直接筆で描いてゆきますが、描くというよりはそこに顔料が吸い込まれてゆく独特の作用に惹かれます。
砂に水がしみこんでいく様でありそれは墨と紙の関係の様かもしれません。
タイル画に触れて10年近くになりますが、以来描くことの楽しさにふたたび目覚めた気がします。
今春はポルトガルで駅の壁画を制作し設置を済ませてきました。
ヨーロッパの各地では駅の壁面が壁画やパブリックアートに囲まれているのをご存知の方も多くおられると思います。駅が個性的になりますし、また作家は街の歴史や周囲の環境にかかわる素材を作品の中に取り込んでゆきます。ポルトガルの自然風景を描いたつもりでしたが、日本人の視線が表われていると多くの方々に指摘を受けました。
タイル画を続けてゆくうちに版画作品も含めてテーマは「庭」に定着したように思います。これは目に見えるものと心の中のいずれかを結ぶ接点なのだと思います。会場にて、どちらもご高覧頂ければ幸甚です。 
白須純