AHAFT

<DXF concept>

僕らの周りにはモノが溢れている。

これらの日常目にするモノをDXFという形式に保存することで、普段の認識との違い
を生み出す。何気ないモノは図面化されることで、新しい価値を見る人に与える。3
次元のモノを2次元に変換することで見えてくる違い(知覚のレベルで起きているこ
とと、図面化されて描かれているものの認識の違い)は、普段認識出来なかった情報
(素材や寸法、モノのディテール、断面形状など)、つまりモノの構造を見せてくれ
る。

DXF形式でデータ化されることで、情報が共有でき、時間や空間を越えてモノが記述
され保存されていく。さまざまな時代や場所での日常が保存されていく。それは、誰
かの生活のなかをスキャニングしているような感覚を見る者に与えてくれる。モノが
図面化され集積することで描かれる緻密なグラフィックは、一つのモノでは得られな
かった新しいイメージを想起させる。この作品は図面化という技法がつくり出す日常
の再認識である。