pseudo-selfreflectiveness
-偽りの内省性-
藤幡正樹2003
part2
今年3月31日から開催いたしましたGPSを使った展覧会「Field-Works」に続く藤幡氏の展覧会part2。
今回はパノラマカメラを使って、リアルタイムのテクスチャーマッピングを実現した作品。
鏡は自分自身を映しこむ装置であるが、カメラは自分以外の対象物を映し込む装置である。
カメラのレンズは私たちに眼球を想起させ、レンズは視線の代理として被写体へとアイコンタクトする。
ところが、パノラマカメラを扱ってみると(もちろんこれは極めて日常的ではない経験だが)このカメラには視線がない。
これは鏡のような正対する映り込みではない。
この複雑に歪んだ人称性を持った鏡(パノラマカメラ)を通して自分自身とはいったいいかなる他者か? (藤幡正樹)
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