切江 志龍展<Temple of Nymphaea -Herbarium->

2020年6月22日(月) ~ 6月27日(土)

open : 11:30~19:00 (最終日は17:00まで)

会場 : ASK?Ⓟ(B1F)

 “Temple of Nymphaea” は睡蓮の花の姿の変遷を解析し,園芸における

「ヒトの感性によって駆動される花の進化」を追跡するためのリサーチプロジェクト.モネの絵画『睡蓮』にゆかりのある,19 世紀フランスの品種群を中心に調査している.

調査のために,これまで私は多くの植物を摘み取り,処置し,様々な方法でかたちを遺してきた.植物のかたちをとらえるということは,植物の進化

/歴史をいわば「読む」ことである.そして花のかたちとは,世代を繋ぐために媒介者に提示される界面であり,媒介者との(たとえばヒトとの)関係

/共存の歴史を刻みつけている.そうであるならば,我々が花のかたちを「読む」とき,水面のように「我々」のすがたをも語りだすのではないだろうか.

個展タイトルの “Herbarium” とは植物標本の集積であり,それらを保管・調査する空間を意味する.本展ではフランスで採取した標本など「植物のかたち」を読み解こうとする過程を,仮想の ”Herbarium” のバックヤードに見立てて展示する.

略 歴

切江 志龍 Shiryu Kirié

  • 東京理科大学理工学部卒業(2015)
  • 早稲田大学先進理工学研究科修了 (2018)後,現在は東京大学農学生命科学研究科博士後期課程在籍.大学から植物科 学を中心とする生物学を学び,理論生物学的なアプローチを取り入れて研究を行う.
  • 2015 年より早稲田大学生命美学プラットフォーム metaPhorest に参加し,生物学や 生物文化誌に関連する研究活動をベースにした作品制作を始める.

HP: https://shiryukirie.wixsite.com/shiryukirie

主な参加企画

  • 2018 “BioCamp: Gardens as ‘Biotechnik’ ” に参加
  • 2016「岩崎秀雄+metaPhorest」として “aPrayer まだ見ぬ つくられしものたちの慰霊” 制作に参加,茨城県北芸術祭にて展示
カテゴリー2020